『インモラル 3』

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強気な態度のみっくんに運転手さんは気まずそうに前を向いた。

みっくんをチラッと見るとニコッと笑ってくれた。

もう怒ってないのかな。

マンションの前でタクシーから降りて、家に帰った。

なんか、なんか…。

物足りない(小声)

玄関の鍵を閉めてみっくんを見た。

「ん？」

時計を外しながらキョトンとするみっくん。

…続きは？

「早く中入れよ」

「あ、うん…」

そっか、昨日は勢いで玄関でしちゃったけどきちんとベットでしなきゃね。

「A、ちゃんと食ったか？あの店、料理はあんましうまくなかったけど」

私は緊張でほとんど食べれなかった…。

「みっくん食べたんだ」

「藤ヶ谷と一階で食べた」

えっ。二人で食べたの？

「へえ〜…」

藤ヶ谷さんの話をみっくんとするのはやっぱり気まずい。

みっくんがソファーに座ったから私も隣に座った。

「…」

みっくんが無言で見つめてきたから、続きをするのかと思って目を閉じたけど

「…寝るならベットで寝ろよ」

え？！


みっくん、続きは…？

じとーっと見つめると「睨むな」ってデコピンされた。

何で？！

ていうか、藤ヶ谷さんもみっくんも中途半端に触るのやめて欲しい。

変に身体が疼いてなんだかモヤモヤするっ！




夜。

寝室の灯りを消して、二人でベットに入った。

みっくんが上半身を起こして私の上に来た。

するのかな？

みっくんの視線が何となく私の身体に向けられてる気がして、伏し目がちなみっくんの色気にどきどきした。

「明日さ、ちょっと出掛けてくるわ」

「へ？…あ、うん」

「おやすみ」

おでこにキスを落とすと、みっくんは横になってしまった。

…あれ？

今日しないの？

みっくんのほうを向いたらもうすでに目を閉じている。

もう直接聞いちゃおう！

「みっくん」

「ん？」

「今日、しないの？」

パチッと目を開けて起き上がり、枕に肘をついて私を無言で見つめてくるみっくん。

今度こそ、する？！

「…しねぇよ」

だけどみっくんは向こうをむいて寝てしまう。

−何これ。

これじゃあまるで私だけが欲求不満みたいじゃん！

仕方なく目を閉じたけど、疲れていたからかすぐに眠りに落ちてしまった。

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