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目にあてられた布をバッと取られ、突然光が目に入り眩しくて目を閉じた。
すると唇を押し当てられ、目を開くとそこには浩輔さんがいた。
先生じゃなかった。
両頬を掴まれていて、顔をそむけることができない。
「…っ！」
入り込んできた舌を噛むと、ようやく唇が離れた。
「いってぇ…、何すんだよ」
それはこっちの台詞だ。
さっき身体をまさぐっていたのは彼だったのだ。
信じられない。
でも低い声で凄まれて怖くなった私は目を逸らした。
「ねー、これ何プレイ？」
いつもの軽い調子に戻った浩輔さんは、拘束されている私を嘲笑った。
「……」
「まさか兄貴、ここで反省しろって？(笑)」
その言葉に驚いて顔を上げると「小さい頃、親父に怒られた時によくここに閉じ込められたんだよね、俺ら」と浩輔さんは言った。
こんな不気味なところに小さい子を…。
普段の穏やかな院長先生からは想像もつかない。
「ここに閉じ込められるのが怖かった兄貴はすぐお利口さんになったよ。それこそ親父が望む理想の息子になった」
いつか院長先生が、太輔先生を褒めた患者さんに「自慢の息子だ」と言っていたのを思い出した。
「うちは親父の言うことが全てだ。奴に気に入られなければ価値のない人間になる。そこからズレる人間は最早いないも当然なんだ」
「そんな…、院長先生が」
「善人ヅラしてるけど、仮面の下に隠されてるのは悪魔の顔だ。親父も、兄貴も」
「……」
言葉が出ない。
「俺は親父の言いなりになるのなんかごめんだった。俺は俺だ。自分で決めたように生きる」
鋭い瞳をする浩輔さんを見て思った。
この人は、憎んでいる。
父親である院長先生と、
兄である太輔先生を。
「出来のいい兄貴と違って俺には何もなかった。親父も兄貴も親父に気に入られるように努力しない俺には見向きもしなかったよ。なのに…」
そこで顎を掴まれ上を向かされた。
「兄貴が俺を恐れてる。俺がアンタに近づくのを危ぶんでんだよ。すげぇ気分いいわ」
力が入った指が食い込んで痛みに顔をしかめた。
「やらしーことしちゃったね、俺ら」
にやりと笑う浩輔さんを見て、さっきのことを思い出した。
「黙っててあげようか」
「…浩輔さんが勝手にしたことです」
「ふ、まぁね」
浩輔さんが腕の拘束を外してくれた。
ずっと固定されていたからか肩に鈍い痛みを感じた。
手首を見ると赤くなっている。
「…かわいそ、」
浩輔さんは私の手首を見てそう呟いた。
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ayachoko(プロフ) - mayumitsuさん» はじめまして(*^^*)…ですが、mayumitsuさんの作品を実は読んだことが何度かあるので何だかはじめましてな気がしません(笑)一気に読んでくださってありがとうございます(。>д<)サイコパスな藤ヶ谷くんを観たいですよね(*≧∀≦*)コメントありがとうございました(*^^*) (2018年12月21日 16時) (
レス) id: dab39b035a (このIDを非表示/違反報告)
ayachoko(プロフ) - 玲さん» 玲さん〜(；∀；)いつも本当にありがとうございます…！！このままドロドロ作者として突っ走っていきます(笑)ほんと藤ヶ谷くんにぜひまた野島作品に出てもらいたいですよね(*≧∀≦*)励ましのコメント、ありがとうございました(*^^*) (2018年12月21日 16時) (レス) id: dab39b035a (このIDを非表示/違反報告)
ayachoko(プロフ) - くまのこさん» くまのこさん、はじめまして(*^^*)ええっ、ほんとですか(；∀；)嬉しいです〜(。>д<)更新通知が私の作品でガッカリしてる人多いだろうなと更新する度にいつも思っていたので(;_;)優しいお言葉ありがとうございます！更新頑張ります(*≧∀≦*) (2018年12月21日 15時) (レス) id: dab39b035a (このIDを非表示/違反報告)
mayumitsu(プロフ) - はじめまして。すごく惹き込まれるお話で朝から一気読みしちゃいました。サイコパスみな藤ヶ谷先生にめちゃくちゃゾクゾクします…！リアルでもこんな役の藤ヶ谷さんが見てみたくなりました。更新楽しみにしています(^-^) (2018年12月21日 8時) (レス) id: 98d98b9cc2 (このIDを非表示/違反報告)
玲(プロフ) - ayachocoさん！そんな風に思わないで下さい！暗くてもドロドロでも、ayachocoさんの作品が大好きな人は沢山いるでしょうし、私がその中の一人ですから。野島作品に是非うちの藤ヶ谷さんをバンバン起用して欲しいものですよね！絶対イイ芝居するのになぁ〜！ (2018年12月20日 20時) (レス) id: b7c4bcac2b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ayachoko
| 作成日時：2018年5月25日 22時
