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「先生…」
見透かされていたことが恥ずかしい。
「図星なんだ」
先生の瞳が鋭くなった気がして、身体が硬直した。
けれどそれは一瞬のことで、今度は甘い瞳になる先生に体温が上がる感じがした。
「逃がさないけど」
立ち上がってこちらに来る先生。
距離を縮められて、更に体温が上がっていく。
「せ、先生」
「二人の時は名前で呼ぶように言わなかった？」
彼の声が少しだけ尖ったような気がするがして、私は押し黙る。
肩に彼の手が添えられて軽く抱き寄せられ、息がかかるほど彼の顔が近くなる。
触れられた肩から全身へと甘い痺れが走る。
「A、言って？」
「た、太輔…」
「良く出来ました」
ふっと口元をゆるめ柔らかく笑うと、微かに震える私の唇を見つめる彼。
「なかなか慣れないね」
「、はい…」
太輔先生とこういう雰囲気になるのは落ち着かない。
落ち着かないというよりは、どこか不安になる。
沼に嵌まっていくような感じがするの。
抜け出せない気がする。
ズブズブと深く嵌まっていき、身動きがとれなくなりそう。
ドキドキして、怖くて、切ない。
空気が薄く感じ、少し呼吸が浅くなる。
そこで彼の唇が重なった。
長くて、優しくて、甘いキス。
一度離れたけどまたもう一度ついばむように唇を弄られて、身体の力が抜けてしまい彼に支えられた。
そのまま抱きかかえられてベットに降ろされ、起き上がろうとしても両手を身体の両脇に押さえつけられた。
「呪いをかけちゃおうかな」
突拍子もない言葉に私は目を見開いた。
「呪い…？」
恐ろしいことを言っているのに、太輔先生は愉しそうに微笑む。
「そう、呪い」
彼は私の耳元に口をつけるほど近づけると、
「Aが俺から決して逃げ出さないように」
そう囁いた。
気持ちがグチャグチャになって、どうしようもない感情になり、涙が伝う。
そんな私を見て先生は顔を歪めた。
「冗談だよ、ごめん」
押さえつけていた手を離して長い指で涙を掬うと、ベットに腰をかける先生。
慌てて私も起き上がり、遠慮がちに隣に腰をかけた。
「…今日は妬いたな」
「え？」
「北山さんと楽しそうに笑ってたから」
あの冷たい視線はヤキモチだったの？
なんだか肩の力が抜けてしまう。
「患者さんともいつも笑って話してますよ」
「それは仕事だからだろ」
確かに受付という職業柄、人見知りな私にしてはいつも頑張って笑ったりしてるけど、北山さんとは素で笑ったし、楽しかった。
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ayachoko(プロフ) - mayumitsuさん» はじめまして(*^^*)…ですが、mayumitsuさんの作品を実は読んだことが何度かあるので何だかはじめましてな気がしません(笑)一気に読んでくださってありがとうございます(。>д<)サイコパスな藤ヶ谷くんを観たいですよね(*≧∀≦*)コメントありがとうございました(*^^*) (2018年12月21日 16時) (
レス) id: dab39b035a (このIDを非表示/違反報告)
ayachoko(プロフ) - 玲さん» 玲さん〜(；∀；)いつも本当にありがとうございます…！！このままドロドロ作者として突っ走っていきます(笑)ほんと藤ヶ谷くんにぜひまた野島作品に出てもらいたいですよね(*≧∀≦*)励ましのコメント、ありがとうございました(*^^*) (2018年12月21日 16時) (レス) id: dab39b035a (このIDを非表示/違反報告)
ayachoko(プロフ) - くまのこさん» くまのこさん、はじめまして(*^^*)ええっ、ほんとですか(；∀；)嬉しいです〜(。>д<)更新通知が私の作品でガッカリしてる人多いだろうなと更新する度にいつも思っていたので(;_;)優しいお言葉ありがとうございます！更新頑張ります(*≧∀≦*) (2018年12月21日 15時) (レス) id: dab39b035a (このIDを非表示/違反報告)
mayumitsu(プロフ) - はじめまして。すごく惹き込まれるお話で朝から一気読みしちゃいました。サイコパスみな藤ヶ谷先生にめちゃくちゃゾクゾクします…！リアルでもこんな役の藤ヶ谷さんが見てみたくなりました。更新楽しみにしています(^-^) (2018年12月21日 8時) (レス) id: 98d98b9cc2 (このIDを非表示/違反報告)
玲(プロフ) - ayachocoさん！そんな風に思わないで下さい！暗くてもドロドロでも、ayachocoさんの作品が大好きな人は沢山いるでしょうし、私がその中の一人ですから。野島作品に是非うちの藤ヶ谷さんをバンバン起用して欲しいものですよね！絶対イイ芝居するのになぁ〜！ (2018年12月20日 20時) (レス) id: b7c4bcac2b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ayachoko
| 作成日時：2018年5月25日 22時
