溺愛ロジック F side

綺麗な彼女 ページ23

身体はかなり疲れ果てていたが、真理子先生と少しでも早く離れたかった俺は、早々とホテルを後にした。

自分に気持ちがない男に抱かれたいなんて、相当狂ってる。

…俺も同じか。

自分に気持ちがないAを何度も抱いたのだから。



Aが家に来るのは久しぶりで、まるで子どものように楽しみ過ぎてソワソワしてしまう。

自宅に連れ込み、後ろから抱きしめた。

この匂い。

愛しいAの香り。

昂る自身。

何か話したそうだったけれど、もう我慢できない。

身体が熱いんだ。

早く楽にさせて。

汚れた身体を綺麗な君の身体で浄化させて欲しい。

Aの反応のいいところはすべて知り尽くしているから、面白いくらい跳ね、弱っていくAにまだ挿れてない内から息が上がる。

好きだよ。

愛してる。

ありきたりな言葉しかでてこない。

このままドロドロに蕩けて、消えてしまいたいね、A。




身体がしんどかったのか眠ってしまったA。

寝顔が子どもみたいで可愛い。

このまま休ませてあげたいけど、ご飯を食べさせてやりたい。

…保護者みたいだな、俺。



忘れたものが何だったか聞いてくるA。あの時は家に呼ぶ口実で適当に言っただけだった。

何を忘れたことにしようか。

…そうだ。

いつだったか、授業の一貫で使った婚姻届を出した。

突っ込みを待つ俺。

けれど純粋な彼女はあっさり俺の嘘を信じて謝り出したから、大笑いしてしまった。
しかも素直に書いてるし。

Aといると全く飽きない。

すごく居心地がいい。

こんなどうしようもない俺に「幸せな家庭を作りましょうね」なんて可愛いことを言うから、更に愛しさは込み上げた。

同時に胸が痛む。

これから彼女は悲しい思いをするだろう。

けど大丈夫だよ。

俺はずっと君のそばにいるから。

例え望まれなくても。

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