ひよこのワルツ第四楽曲【あんスタ】

ひよこ ＃156 ページ13

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__そして、【fine】と【Valkyrie】のライブの日はやってきた。



「 お〜い川崎さん、ここの機材は__ 」

「 音響さんが確認したいことがあるらしくって__ 」



ライブ前はバタバタしていて、そのプロデューサーを務めている私はあっちへこっちへと走り回っていた。

...あれから、宗とは口をきいていない。連絡事項は全てみかくんを通してしていた。だって私、悪くないもん。


宗と喧嘩した時のことを思い出してむすっとする。



「 __川崎さん、ちょっといい？ 」



しまった、仕事中に関係ないことを考えてしまった。はっとして声のした方に振り返る。


「 はい、大丈夫です！ 」



振り返ると、学院の生徒で、ネクタイは青。
同じ二年生だ。


「 さっき、【Valkyrie】さんから注文があって__ 」

「 えっ、なんですか？ 」



さっきまで考えていたユニット_というか関連した言葉が出てきてぎくりとしながら私はその注文を聞いた。




「 はい、わかりました。滞りなくやっておきます 」

「 ありがとうございます 」



ぺこりとその男子生徒は頭を下げて消えていった。はあ、ダメだな。集中しないと。


私はぱしんと自分の頰を叩く。よし、集中！
気を取り直した私はテキパキと仕事に取り掛かった。





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