ひよこ #39 ページ41
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「 っはぁ、はぁ... 」
「 ちょっと、しっかりしてよ 」
やっぱり、女子の平均くらいの私が男子の体力について行くなんて無理があったようで。
瀬名くんは全然息が切れてないのに、
私は息絶え絶え。
「 ご、ごめんね。先行っててほしいな 」
あぁ、こんなんじゃ瀬名くんを怒らせちゃう。
「 馬鹿じゃないのぉ!? 」
瀬名くんの大声に、思わずびくっとした。
う、怒られる。
「 置いていくわけないでしょぉ?
あんた馬鹿なわけぇ? 」
「 え... 」
予想外の言葉に、目を見開く。
あの瀬名くんが、そんなことを言うなんて
考えられなくて。
「 それとさぁ、あんたさっきから俺のこと
ビビりすぎ。ちょ〜うざいんだけど! 」
「 え、あ...ごめん... 」
た、たしかにあからさま過ぎたかも。
それに、もしかしたらそこまで怖くないのかな。
「 ほら、ゆっくり行くから息整えなよぉ 」
そう言って手を差し伸べてくれた。
自分のイメージしてた瀬名くんと余りにも
違いすぎて、逆に申し訳ない。
先入観で判断しちゃいけないな、なんて
思いながら手を取る。
「 ありがとう、瀬名くん 」
ふわりと笑みを浮かべると、何故か
瀬名くんはそっぽを向いてしまった。
照れ屋なのかな。
「 ...それ、やめなよ 」
「 え? 」
“それ”、の意味がわからなくて首を傾げる。
もどかしくなったのか、「 だからぁ! 」と
声をあげた。
「 その“瀬名くん”っていうのやめてくんない!?
あぁもう、いちいち言わせるなんてちょ〜うざぁい! 」
そう言った瀬名くんの顔は真っ赤。
その剣幕に驚きながらも、私は口を開いた。
「 いずみ、くん 」
ぼん、と乙女のようにもっと赤くなる瀬名くん。
こっちまで照れてしまった。
「 ...A、って呼んであげなくもないよぉ 」
「 ......ツンデレ? 」
「 ちょ〜うざぁい! 」
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あるみかん(プロフ) - 優樹菜さん» うわああああ!申し訳ございません、前回他の方にも注意して頂いていたのに…すぐに紅郎に修正いたします! (2017年11月26日 20時) (レス) id: 3df0130dff (このIDを非表示/違反報告)
優樹菜 - #30話で気づいたのですが、鬼龍のしたの名前は、九郎ではなく、紅朗ですよ!(たしか)これからも更新楽しみにしてます! (2017年11月26日 8時) (レス) id: 662403215f (このIDを非表示/違反報告)
あるみかん(プロフ) - p−−さん» ありがとうございます!楽しんでいただけてとても嬉しいです!頑張って更新するので、待っててくれると嬉しいです! (2017年11月23日 21時) (レス) id: 3df0130dff (このIDを非表示/違反報告)
たまたま(プロフ) - 初コメ失礼します!とっっっっても面白い!です!笑一気に読んじゃいましたwもう、続きが楽しみすぎてヤバいです!これからも更新頑張ってください*\(^o^)/* (2017年11月23日 20時) (レス) id: 0907e86698 (このIDを非表示/違反報告)
p−−(プロフ) - ですね! (2017年11月6日 21時) (レス) id: 3280412425 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:*かるぴす* | 作成日時:2017年8月24日 11時