ひよこ #13 ページ15
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「 ここが、【生徒会室】... 」
【朔間零】さんからの手紙を握りしめ、
ドアノブに手をかける。
一体、なんで呼び出されたんだろう。
「 し、失礼します。川崎です 」
ギィ、とドアを開けてみると、1人の男子生徒が椅子に腰掛けていた。
______きれい。
それが、朔間零を見たときの第一印象だった。
白い肌に鮮やかな黒髪がよく映えていて。
透き通るような紅は射抜くように私を
見ている。
人間離れした美貌に思わず、見惚れて
しまっていた。
「 ___俺様ちゃんに、見惚れてんの? 」
からかうような声音で聞かれ、ハッと我に
帰る。
恥ずかしい..!!
「 なんで、私を呼んだんですか? 」
何事もなかったかのように聞くと、
朔間零は笑みを深くした。
もうすでに、帰りたい。
「 噂の転校生を見たかっただけだっつの。
だからそんなに身構えんなよ___A? 」
「 な、っ... 」
くだらない理由で呼ばれたのに憤慨したのも
確かだが、何よりも初対面の人に名前で呼ばれたのに驚いた。
「 さ、朔間くんが教室に来れば、
いいんじゃないですか? 」
「 や〜だよ。俺、教室嫌いだから 」
そんな勝手な、と心の中で密かに思う。
なんだこの人。
「 つーか、“朔間くん”じゃなくて“零”って
言えよ 」
頬杖をついて、楽しそうに言う朔間くん。
この人、話題がコロコロ変わるな。
「 む、無理です。
仲良い人も、まだ言えないのに... 」
「 えー、言ってみろよ。
それくらい、いいだろ? 」
言えないから、無理だと言ってるんじゃない。
私は、小さな子供の相手をしている気分に
なった。
いつまでも躊躇している私を焦れったく思った
のか、椅子から立ち上がり、こちらに近づく。
目の前に立たれて、思わず後ろに下がる。
そうすると朔間くんは距離を詰めてくるので
いつの間にか壁際に追いやられた。
..ちっともキュンとしない。
「 呼んでみろよ、なぁ? 」
すがるように見つめられた私はタジタジだ。
それも当たり前、男の耐性がまるっきり
ないんだから。
こんなふうに詰め寄られたのは初めてで、
あんなことをしてしまったのもしょうがないと
思うんだ。
「 なぁ、聞いて___ 」
「 ど、どいてください! 」
パニック状態に陥った私は男の子の大事な
ところを蹴り上げてしまったのだ。
「 っが...!? 」
...あぁ、やってしまった。
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あるみかん(プロフ) - 優樹菜さん» うわああああ!申し訳ございません、前回他の方にも注意して頂いていたのに…すぐに紅郎に修正いたします! (2017年11月26日 20時) (レス) id: 3df0130dff (このIDを非表示/違反報告)
優樹菜 - #30話で気づいたのですが、鬼龍のしたの名前は、九郎ではなく、紅朗ですよ!(たしか)これからも更新楽しみにしてます! (2017年11月26日 8時) (レス) id: 662403215f (このIDを非表示/違反報告)
あるみかん(プロフ) - p−−さん» ありがとうございます!楽しんでいただけてとても嬉しいです!頑張って更新するので、待っててくれると嬉しいです! (2017年11月23日 21時) (レス) id: 3df0130dff (このIDを非表示/違反報告)
たまたま(プロフ) - 初コメ失礼します!とっっっっても面白い!です!笑一気に読んじゃいましたwもう、続きが楽しみすぎてヤバいです!これからも更新頑張ってください*\(^o^)/* (2017年11月23日 20時) (レス) id: 0907e86698 (このIDを非表示/違反報告)
p−−(プロフ) - ですね! (2017年11月6日 21時) (レス) id: 3280412425 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:*かるぴす* | 作成日時:2017年8月24日 11時