速報！プロデュース科の問題児が全力疾走中！７

問題児はサプライズされる ページ2

羽宮 side





「気をつけ、礼」

「さよーならー！」


「「さよーならー！！！」」




帰りのホームルームが終わり、一斉に生徒が帰り始めた。隣の教室も騒がしくなっている。


私も、帰ろっと！

明日は…いよいよ、決勝だし。



適当に教科書を鞄の中に入れて教室を出ようとすると、呼び止められた。


「A！！」



「わ、びっくりした！…スバル？どしたの？」

「ちょっときて！！」

「えっちょっまっ」




急に腕を掴まれて、廊下をダッシュ。

いやいやいや腕もげるってスバルさん！！



「っねえ、どこ行くの！？」

「ついてきたらわかる！」

「そりゃわかるでしょうけど！！」




そんな慌てなくてもよくない！？

羽宮さんは今にもだるまさんがころんだをしそうだよ！？！？



スバルに引きずられるまま、連れてこられたのは屋上。

えっまじでなんなの？？？




「A、校庭の方見てみて！」

「え、なになに？」

「いいからはやく！」



スバルの勢いが凄くて、びっくりしながら言われた通り外を見る。

すると、そこには。




「え、…！」




たぶん、アイドル科の全校生徒居ると思う。


校庭には、それはもうたくさんの人がいたのだ。しかも全員アイドル科の制服を着ている。



「びっくりしたでしょ？みんな、Aのために集まってくれたんだよ！」



スバルがそう得意げに言った直後、誰かが「せーの！」と言う。



『SDP決勝、頑張れよー！！！』



そしてこの大合唱。

うわ、どうしよう、どうしよう。



俯く私を見て、スバルだけでなく校庭のみんなが不審そうな顔をする。



「A、どしたの？もしかして、嫌だった？」

「…そんなわけ、ないじゃん」

「え、なんて？」



そう聞き返すスバルに答えることなく、私は思いっきり顔を上げた。





「みんな！！ありがとう！！！！」



ぜったい、絶対みんなに喜んでもらえるように、頑張るから。



そう、叫んだ。






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