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「ここにいる2人だってそう、真壁くんは自分が選手として復帰できなくなった時相手を憎むんじゃなくて
仲間をサポートする道を選んだ。熊沢さんだって、本当はれいちゃんに対して複雑な思いを抱いていたはずだよ。それでも彼女に勝とうと、必死に努力をして負の感情を跳ね返した。
だかられいちゃんを憎むことはしなかった。」
柊「里見、お前はどうだ?逆境を乗り越えようとしたか?
傷ついた悲しみを、明日の活力に変えられなかった。それがお前の弱さだ。」
里「ふざけんじゃねぇよ!2人してうっせーんだよ…知ったような口ききやがって。」
そう言うと里見くんは机を薙ぎ倒し真壁くんに掴みかかった。
里「なんで、何で俺がこいつより弱ぇんだよ。…おかしいだろ、何でだよ…こんな奴に負けっかよ
…こんな奴になんでなんだよ…なんだよその目は、なんなんだよ!」
さ「真壁君は弱くなんかないよ、澪奈が言ってた。私が真壁君の選手生命を奪った。
でも、だからこそ!1分1秒でも早くゴールするんだって!それが私のできることだからって!!」
「れいちゃんがそう思えたのは、きっと悲しみや苦しみを乗り越えた真壁くんを見たからだと思う。」
でもそんなこと本人が1番よく分かってたことだろう。自分が弱いこと真壁くんが強いことも。
だけど彼はそれに気づくのが遅かった、里見くんは自分を殴ってくれと悲願するが
真壁くんは、“景山はそんなこと望んでなんかない、この悲しみを力に変えてくれ”そう願った。
でも現実はそんなに甘くない。
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作者名:蜜柑 | 作成日時:2023年9月12日 1時