第18話 ページ20
私は太宰さん達を接客しなくていいよう頑張って立ち回っていた。
夕方はいつも忙しい。学校帰りの学生や仕事終わりの会社員など様々な人が訪れるのだ。
「このお茶漬け、あっちのテーブルにお願いします」
「はい」
私はついに太宰さん達の接客をしなくてはならなくなった。
頑張って立ち回っていても何回もお茶漬けを注文するので、回避するのは難しいのだろう。
ただお茶漬けを運ぶだけだ。そうお茶漬けを運ぶだけなのだ。
私はモブ……。私はモブ……。
すっかり祈りの呪文のようになった、私はモブ、を何度も心の中で唱えながら、お茶漬けを運んだ。
「お待たせしました」
私はお茶漬けをテーブルの上に置いた。
敦君は早速お茶漬けに手を付ける。かなりのスピードで食べている。
早いよ敦君。てかあんなに食べて、今来たのこのスピードで食べれるってすごいね！ ？
敦君の食べっぷりの凄さに感心していた。
「そこのお嬢さん、良ければ私と心中しませんか？
」
太宰さんが私の手を取って言った。太宰さんの瞳は真っ直ぐに私の目を射抜いていた。
「はい？ 」
太宰さんに心中のお誘いを受けてしまった。
太宰さんのイケメン顏とイケメンボイスに不覚にもキュンとなりかける。
がもちろんお断りだ。心中なんて絶対したくない。私は老後まで平和に暮らしたいんだ。
私が戸惑っている間に、太宰さんの脇腹に国木田さんの拳がクリティカルヒットした。
ナイスです！ 国木田さん。
「立ち寄ったカフェで店員に心中の誘いをするな！
」
本当に国木田さんの言う通りだ。
「ちぇ」
「失礼しました」
私は素早く立ち去る。
店の厨房まで来ると、ふぅと息を吐き出す。
ああ、緊張した。
原作の人気キャラ三人と少しだけど話したよ……。
太宰さんには心中のお誘いを受けたけど、太宰さん達の印象には残ってないはずだ。きっと。
さてと接客接客。
私は次々とお客様の接客をしていく。あの後私が太宰さん達の接客をすることはなく三人は帰っていった。
原作キャラと言う名の刺客を退けた私は部屋で私の為のお疲れ様パーティを開いたのだった。
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まゆ - 面白かったです^_^ほのぼのしていて、癒やされました^_^これからも、頑張って下さい^_^ (2017年11月10日 23時) (
レス) id: 955180b2fd (このIDを非表示/違反報告)
春音花奏(プロフ) - 二こさん» 誤字の指摘ありがとうございます。誤字ばかりで申し訳ないです。直させていただきます。 (2017年4月26日 18時) (レス) id: 0aa6d15627 (このIDを非表示/違反報告)
春音花奏(プロフ) - くろねこさん» 誤字の指摘ありがとうございます。全然気付きませんでした。なるべく急いで直させていただきます。 (2017年4月26日 18時) (レス) id: 0aa6d15627 (このIDを非表示/違反報告)
二こ - 太宰の一人称は「私」だぞ (2017年4月26日 18時) (レス) id: b637e00f20 (このIDを非表示/違反報告)
くろねこ - 突然のコメント失礼致します。文豪ストレイドックスではなく文豪ストレイドッグスではないでしょうか? (2017年4月21日 19時) (レス) id: c40642156e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：春音花奏 | 作成日時：2016年12月24日 16時
