私はモブキャラですので、能力者と関わり合いを持ちたくありません！

第10話 ページ12

そしてそのサイトを読んでいる時に、電話がかかってきたのである。


……登録していない番号から。


私はうっかりそこでゴリラのモノマネをしてしまったのだ。


我ながら、あれはゴリラそっくりだったと思う。


だが電話は学校から、しかも担任からだったのである。


私の家では学校の電話番号を登録していないので、知らない人からの電話扱いとなる。


この時、学校の電話番号を登録しておけば良かったと後悔した。


内容は夏休みの宿題が何一つ出てないんだけど？というものであった。

ちなみに電話がかかってきたのは10月中旬だ。



当然のことながら、私は怒られた。

宿題未提出の件だけでなく、ゴリラのモノマネについても。


私はネットのサイトに書いてあった知らない人から電話が来た時の対処法を真似たのだと弁明したのだが、本当にやる馬鹿はいないとさらに怒られてしまった。


最近電話でのオレオレ詐欺や振込詐欺が多いから、と説明しても無駄だった。



先生にすごく怒られた後、事の次第を知った両親にもすごく怒られた。


まあ自業自得といえばそうなのだが、あの一件以来、私はゴリラが嫌いだった。



そんな苦い思い出を振り返りながら、私は買ってきたものを母に渡すと、二階のリビングのソファに盛大に寝転がった。



「ふぁぁぁぁ」

私は大きく欠伸をした。


なんか、買い出しで疲れたせいかな。

眠くなってきた。



重い荷物を持って、歩き回ったせいだろう。


私は重い瞼を閉じかけていた。



そんな時だった、私の前に新たな文豪ストレイドックスの原作キャラが現れたのは。


何故、この人が私の家にいるの？


しかもその人は仲良さ気に私の父と話しながら、客間から出て来たのだ。


現れたのは、麦わら帽子に、農作業着のようなものを着た青年、宮沢賢治だった。

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