【文豪ストレイドッグス】〇〇しないと出られない部屋にももう慣れました！

リスカをしないと出られない部屋【太宰治】【国木田独歩】 ページ38

『…リスカをしないと出られない部屋ねぇ…』


壁の文字とカッターを見る。

隣には太宰さんが寝ている。 髪がふわふわだ。


『…此れは私がやろ…』


私は、太宰さんを、起こす前に自分の手首を切った。 初めての痛みだ。



【ｶﾞﾁｬﾘ】



『…こんな感じなのか…』


隣にあった包帯を手首に巻く。


『太宰さん！起きてー！』

「…ん？」

『…包帯を巻かないと出られない部屋だったよ。出よ？』


太宰さんは、私の包帯に目をやったあと、私の目を見て


「…判ったよ。」

『ﾌﾌ… お揃いだね。』

「あぁ…」


一瞬無くなった目の光。

私が触れてほしくないことを判って口にしなかったのだろう。

「手首切ったでしょ？」の言葉は、太宰さんの腹の奥に座っている。







─────

『…此処は…あぁ。』


リスカの部屋。 謎のあだ名をつけて、部屋を、見回し、カッターをとる。


『…2つめ。』


そう。 包帯で手当された手首を出し、カッターで切りつける。



【ｶﾞﾁｬﾘ】



赤いものが出てくる。 隠すように包帯を巻いた。


『国木田さーん。起きてください。』

「…ん？」

『部屋から出ますよ〜！』

「リスカ…しないと出られない部屋。」


…痛いところをついてくる国木田さん。


『…触れないで呉れると嬉しいです。 行きましょ？』


包帯で巻かれた腕を国木田さんに差し出した。







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追加しました！

りんさん。リクエストありがとうございました。

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