こんにちは、52。 (ページ4)

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昼食は外でとることになり、ついでに日用品も揃えるようだ。

俺はまた、光に照らされている場所にたってしまった。

本当にここが別の世界なら、今度こそ。

瞼を閉じれば今でも目に浮かぶ血に濡れたリビング

俺は影に生きなければならない、光なんてない。

『ご飯も食べたし、まずは服を買いに行きましょう』

そう言って俺を先導する竜村。

本当にこいつの世話になっていいのだろうか。

『あ、そういえば、今さら出ていくとか言わないでよ。もうお金払っちゃったんだから。』

そう、俺の手には既にいくつか袋がぶら下がっていた。

……出来る限り、影に触れさせないように接していけばいいか。

そう思う俺は、早くも竜村に対して諦めの気持ちと、少しの期待を抱いているようだ。

、

「竜村…？」

暫く買い物をしていると、どうやらはぐれたらしい。

俺のものを買いに来ているのだから、行く場所は限られている。気配も探れるし探すか。

、

『やめてください。』

「ね、いいじゃーん。おネーサン、カラオケ楽しいよ！」

『結構です。お金で許してくれませんか』

「おー！太っ腹！でもさぁ、俺お金よりもおネーサンと遊びたいなぁ。ね、」

『ちょ、離してください！』

「照れない照れない！」

竜村の肩と腰を両サイドから抱く二人の男。

見た瞬間に走り出した。

「…………離せ」

『！』

「なんだー？にーちゃんも一緒に楽しみたいのか？」

「それともなんだ、彼氏か～～？かっこいいね、」

俺は肩を抱く男の腕を捻り上げた。

「いでででで！！！ちょ、折れる！！折れる！！」

そのまま力を込め続ける

するともう一人は怖くなったのか逃げていった。

「あ゛っああ、ごめ、なさ！！」

、

『やめて、本当に折れてしまうわ』

「……だが」

『いいのよ、お買い物の続きしましょう？』

そう言われたので、大人しく腕を離す。
すると泣きべそをかきながら男は逃げていった。

『…ありがとう』

「……いや、世話になるんだ。これくらいしか恩返しができない。いつでも頼ってくれ。」

『………、ありがとう。本当に。』

竜村の肩は震えていた。

だが俺はどうすることもできなかった。