NRCの喫茶店。【ツイステ】 (ページ9)

今日:3 hit、昨日:28 hit、合計:9,431 hit

5.毎年恒例ページ9

『首をはねろ!(オフ・イズ・ユアヘッド)』

リドルくんのユニーク魔法で、狸は魔法が使えなくなり、動きが止まった。
さらに、ハートの女王の法律・第23条『祭典の場に猫を連れ込んではならない』という法律で退場させられるらしい。正直、狸なのか猫なのかはっきりしてほしいところだ。その後も魔法が使えない少年の使い魔疑惑が解け、魔獣くんは学園の外へと放り出された。

「少々予定外のトラブルはありましたが、入学式はこれにて閉会です。各寮長は新入生をつれて寮へ戻ってください。」

少々で纏めるには大きい出来事だったような気もするが、なんでもいいだろう。やっと式が終わった。あ、そういえば。

「学園長…店の宣伝、忘れてた…」
「あぁ…もうみなさんは動き始めています…」
「あぁ…また出来なかった…」

忘れすぎてもはや毎年恒例のようになっていることに気づいた。明日にでも手紙を作って全校に配布してもらおう。

「……ん？そういえば、ディアソムニア寮、寮長のドラコニアくんの姿が見えないようですが……」

確かに。また式典の知らせが行き届いていなかったのか。なぜいつも届かないんだ？寮長会議はもちろん、入学式まで届かないなんて。

「アイツがいないのはいつものことだろ？」
「あれ？もしかして誰も式のこと伝えてないのか？」
「そんなに言うならアンタが伝えてやればよかったじゃない。」
「うーん。でもオレ、アイツのことあんま知らないんだよなー。」

うん…やはり協調性が0と言っていいほどない。もう逆に自信がついてきた。すげえや。
マレウス・ドラコニアという名前が出た瞬間、新入生がざわつく。怖いだの引くだのマイナスなことしか言っていないようだ。まず内面を見てから言ってほしい。
てか、このざわついてる時間を使えば、店の宣伝はできたのでは？そう思って口を開くが、この空気だとあまり内容が入らないだろうと思い、やっぱり言うのはやめた。