59話 ページ11
｢そこ、ペースが乱れてる 集中しろ｣
ホイッスルを片手に 帝国学園の広いグラウンド内を走る
部員達を眺める
鬼道がいなくなってから心もとないがなんとか助け合って
やっていってる と思う
腕につけている時計を見る
｢そろそろ休憩だ｣
そう言うと戻ってきた部員達が息を切らしながら
グラウンドに倒れ込んだり 顔を洗うために水道へ走ったりする
『佐久間くん』
名前を呼ばれ振り向くと白いワンピースの綺麗な人
｢え、A仕事じゃないのか？｣
『早めに終わらせて 会いに来ちゃった』
そう言って微笑むAに思わず抱きつきそうになる
が 生徒の目もあるうえに
何しろ付き合ってない
あれから少しして Aは神童家に引き取られた
なにやら娘が欲しく
たまたまテレビ中継を見ていてこの子だと思ったらしい
そこからは高校生は互いに オレは男子校
Aは女子校へ行き
でもなんだかんだで毎日あっていた
周りからは付き合ってると思われてたみたいだが
告白してないため 否定したら否定したで冷やかされた
そこから 鬼道とオレは留学し
Aもたまたま 留学先の大学を受けていて
オレ達が帝国学園に戻ってきた時
Aはサッカーの応援ガールに復帰し
そこでバラバラになってしまった
『みんな、ドリンク作ったから飲んでね』
とどこから借りてきたか分からないワゴンを
帝国学園の教師に引いてこさせ
その上には 綺麗に並べてあるドリンクボトル
｢なんか、マネージャーみたいだな｣
喜ぶ部員達を見ながら 持ってくれた教師に会釈する
『1度やってみたかったの』
｢コーチ、サッカーの女神と知り合いなんですか｣
そう聞かれ
｢……まぁな｣
説明が面倒で
素っ気なく答えると空気を察したのかそれ以上は何も聞かれなかった
『あ、これ、佐久間くんに』
休憩が終わり ４対４のミニゲームを
開始させたのをベンチで見ながら いると
Aが大事そうに持っていたバスケットを差し出す
クッキー作ってきたのと微笑むAとバスケットを
交互に見ると
｢……ありがとう｣
熱が集まる顔を逸らしながら小さな声で受け取る
その光景を部員達に見られ
次の日には学校中の噂になっていた
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ゆぅ(プロフ) - 主人公に対する父親の想いに感動しました。ただの悪いやつでは無かったんですね、どこかでそっと主人公と佐久間を見守っていて欲しいなって思います。良い作品をありがとうございました！ (2022年8月2日 6時) (
レス) @page44 id: 8d8c10e4f7 (このIDを非表示/違反報告)
遊星(プロフ) - 七野颯さん» いえいえ。お節介なコメントで申し訳ありませんでした。更新おめでとうございます。 (2021年6月27日 7時) (レス) id: cc3dcebb37 (このIDを非表示/違反報告)
七野颯(プロフ) - 遊星さん» コメントありがとうございます長い間お待たせ致しました (2021年6月26日 23時) (レス) id: b2b45a72b4 (このIDを非表示/違反報告)
遊星(プロフ) - 更新停止になってますが大丈夫ですか？素敵な話なのに更新停止は勿体無いです。早く続き読みたいです。 (2021年5月18日 22時) (レス) id: cc3dcebb37 (このIDを非表示/違反報告)
七野颯(プロフ) - イナイレ好きさん» コメントありがとうございますそう言って貰え嬉しいです！ (2021年1月22日 8時) (レス) id: 44fbcbb083 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：七野颯 | 作成日時：2020年5月9日 8時
