椿姫物語 5【世界一クラブ】 (ページ39)

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それぞれの蟠りページ39

〜No side〜

椿「...................お」

咲「どうぞ」

椿「........」

自室で空を眺めていた椿は
お茶を飲みまた空を眺める

椿「ねぇ、誰が当主になるかな」

咲「...僕には分かりかね
ます、人じゃないので...」

椿「....そう」

お茶をまた飲みながら、空を
眺める椿は喪失感を漂わせて
いた

咲「跡目争いには...僕達
も参加になさいますか？」

椿「私が出る以上はアンタ
達も、必然的に出るわよ」

散「...そう、ですね」

散雁もまたティーカップと
本の山を片しながら、同意
する

散「では失」

椿「...何で、私は
生きてるんだろ...」

咲「...............」

椿「...私が産まれなかったら...
アンタ達も生まれなかったのに
...」

散「................」

椿「...誰か、私を殺して...」

部屋には自分だけ。

ーたったっ、ダッダッ

月「は...っ、は...っ」

「待っ...まっ待ってぇ...てか
足...はや、す....っな...い？」

月「(アンタが壊滅的に
遅いってだけだよ！！)」

放課後、月華との追いかけっこ
は30分ぐらい続いていました〜

月「いい加減やめたら！？
てかアンタ死ぬわよ！？」

「じ、じなな"い"から"ぁ"...」

月「(ダメだコイツ
何とかしないと)」

月華は屋上まで逃げる事にした
鍵が閉めれる彼処なら、諦めも
着くだろう

ーバタン、ガチャッ

月華は扉の向こうから聞こえる
息にため息を吐きながらドアに
寄りかかる

「ぁ、あけて...」

月「...何で、帰ってよ」

「...おこ、ってる？」

ーバンッ

月「怒ってるんだよ！告白されて
断られたらもう話もクソも無いん
だよ！」

月「アンタも分かるでしょ...！？私(俺)は
どう足掻いてもあの人以外好きになれ
無い！アンタの気持ちには、答えられ
無い！」

月「...答えてあげたいけど」

『そう、俺にも不可能なんだな...
アイツの代用品の代わり...王子様
としての自分をと望まれた俺でも』

『えぇ、私にも不可能なのよね...
当主としての自分...月華の好敵手
としての理想を詰め込まれた私で
あっても』

「ゎ...て、ほし...
だけ、だから」

月「え？」

月華はドアに耳をくっつけ
もう一度言ってと、彼女に
請う