椿姫物語 5【世界一クラブ】 (ページ32)

今日:12 hit、昨日:6 hit、合計:2,413 hit

逃避行は出来ませんページ32

〜No side〜

「ど、」

「ぅ、かな？」

彼女は掠れ掠れな声ではあるが
ちゃんと月華の目を見て聞いた

月「.......ゎ、......」

それは本物だって言えるの？

月「わ、たしがアンタ
を嫌いだった理由は」

それはちゃんと自分の気持ち？

月「アンタが美人で、人気者で」

自分の弟の様に

月「お姫様みたいで、
誰からも、好かれてて」

自分が欲しかったもので

月「だか、ら嫌いで」

でも...もう一人のアンタは
違って、ライバルで、落ち
着いて

月「アンタだって...」

月「私が男みたいで愛に飢えてて
この自分の事を否定してくれない
から」

月「『その体の持ち主』が
偶々、女が好きだった可能
性は否定できないでしょ？」

月「だから、アンタは私が好き
なんじゃなくて...その体が私に
反応してる」

月「って、だけ
なんじゃないの...？」

あぁ、最低だ。と月華は思った
八つ当たりして否定して...自分
だって人の事が言えない

「...きっかけが」

「それでも、だめ...？」

月「...だ」

月「...めだよ」

「...ん、分かった」

「ごめん」

騎士はお姫様を守る者、その
お姫様に否定されてしまった
以上

一緒にはいられないのです。