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ベンチに座ってる人だ…。
「い、いや、大丈夫です。」
『そんなこと言わずに、どうぞどうぞ。』
「えっ、あ、」
促されてしまった。
「あ、あの…すみません。」
『いえいえ。』
眼鏡をかけているこの人はぶんぶんと手を振った。
温厚そうな人だなぁ…。
『あのー、』
「はい？」
『走ってたけど、急いでたんですか？』
「いや、友達を待たせてて…、ん？友達？……友達と言えるのか……？」
私がぶつぶつ言っていると彼は笑って、
『大変ですね。』
と言う。
「まぁ…駅だけしか会わないので。」
『え？そうなんですか？』
「えっ、はい。」
…そうか、周りからしたらみっくんと私の関係って可笑しいよね。
未だにみっくんの本名だって知らないのに。
『いや、僕の友達にも、そういうのいるんですよね。「駅でしか会わない人がいる。」みたいな…。』
「へぇ……、私が言うのもあれですけど、珍しいですね。」
『や、やっぱり？そうなのかなぁ？』
照れ笑いをする彼。
……なんだか可愛いな。
『そいつね、思わず話しかけたみたいなんですけど、仲良くなれてよかった〜って。』
『僕と大して会わないのに、いちいち連絡してくるんですよw』
みっくんみたいだなぁ……。
『…あなたは何で仲良くなったんですか？』
「えっ、えっと……成り行き…？」
『えぇw』
「……気づいたらここで雑談していました。」
ほんと慣れって凄いなぁ…とジワジワ感じる。
『へぇ……相性良いんじゃないですかね？』
「そうは………思いません。」
『結構冷淡ですねww』
「よ、よく言われますw」
『あっ、そうだ…、もしよかったら連絡先交換しません？』
「あー…、」
会ったばかりの人と交換するのは少し抵抗があるんだよなぁ。
でも、普通に楽しかったし、みっくんと交換してなくて不便だし、いっか。
「いいですよ。」
『良かったー。』
そうして連絡先を交換した。
「あっ、電車来た……。では、ありがとうございました。」
『こちらこそ！またね。』
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
いやぁ、いい人だったなぁ。
電車に揺られながらさっきの人の連絡先を見る。
「………………ん？」
妙な光景を目の当たりにした。
「………えっ、………まさか…。」
彼の名前はー、
＜りっくん＞だった。
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ぱん - このお話面白い！アバとパオパオのコラボ面白いですよね！ (2019年7月31日 23時) (
レス) id: dc7d3b7ef1 (このIDを非表示/違反報告)
甘李(ｱﾏﾘ)(プロフ) - めんま さん» めんまさんありがとうございます！！そう言って頂けて凄く嬉しいです^^ (2019年4月5日 17時) (レス) id: b3cd83392c (このIDを非表示/違反報告)
めんま - めっちゃ面白い！こういうお話大好きです！ (2019年4月5日 12時) (レス) id: 49fccea4bc (このIDを非表示/違反報告)
甘李(ｱﾏﾘ)(プロフ) - やっさんさん» わー嬉しい！(´；ω；｀)ありがとうございます！ (2019年3月25日 22時) (レス) id: b3cd83392c (このIDを非表示/違反報告)
やっさん - このお話大好きで毎日更新されているか見るのが日課になってます！笑 頑張ってください！応援してます！！ (2019年3月25日 20時) (レス) id: 380753c720 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：甘李(ｱﾏﾘ) | 作成日時：2019年3月21日 0時
