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『そら、ごめんね。』
そ「謝ることじゃないよ。ただ、無理しないでって、だけ。」
そらはボリボリと頭をかいて、ふっと笑う。
そ「気張んなくていいでしょ。
俺らの前ではさ。
そのままのAでいいと思う、ほんとに。
誰もバカにしないよ。」
本当にそらの言う通りだ。
みんないい人ばっかなのに、何に警戒をして、私は自分を偽ってきたんだろう。
そ「Aが思うことをそのまま言えばいいよ。少なくとも、俺らの前では。」
『うん。』
私はやっと顔を上げた。
そらはこっちを向いて微笑んでくれた。
私たちが分かれる曲がり角。
ふと立ち止まってそらの顔を見た。
そ「どした?」
『そら、 ありがと』
そ「なーーんだよ、改まっちゃってさ!!」
バシン、とそらが私の背中を叩く。
2人で笑った。
バイバイと手を振り合って、自分の道を歩く。
田舎道。
なんだか急に愛おしく思える。
私はもう一度、自分の考えを整理した。
林の中から聞こえる蝉の声が、『最後の夏だぞ。』って言ってる気がして、少し焦った。
どういう意味で、最後の夏なんだろう。
私は、何をすべきだ?
いや、何がしたいんだろう。
暗い夜道で1人、ゆっくりと歩きながら自問自答を繰り返した。
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サクラ(プロフ) - シロさん» どういたしまして!作者さんにも生活があるので焦らずゆっくりで大丈夫ですよ!新生活色々とお疲れ様です! (2019年4月17日 22時) (レス) id: 55e0709259 (このIDを非表示/違反報告)
シロ(プロフ) - サクラさん» わーんありがとうございます(;_;)新生活が始まって想像以上にバタバタしているため更新遅れがちですが、今後もよろしくお願い致します。頑張ります! (2019年4月10日 23時) (レス) id: ca73ee35df (このIDを非表示/違反報告)
サクラ(プロフ) - いつも楽しく読ませて頂いてます!!次の展開楽しみですー!頑張ってください!応援してますー! (2019年4月6日 21時) (レス) id: 55e0709259 (このIDを非表示/違反報告)
シロ(プロフ) - ありすさん» 大好きだなんて超絶嬉しいです(;_;)更新頑張りますので、これからもよろしくお願い致します! (2019年3月22日 21時) (レス) id: f7c21e5b1c (このIDを非表示/違反報告)
ありす - このお話大好きです!お忙しいと思いますが応援してます! (2019年3月22日 19時) (レス) id: e597eae0d7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:シロ | 作成日時:2019年3月11日 22時