【2】不幸体質？の私、起きたら魔界でした。

Lv.67＿家系能力 ページ17

『逆になんでそれでバレないとおもったんですか...』


｢だって俺の家系能力''盗視(ピット)''だし｣


彼のカケイノウリョクである''盗視''は対象の隠し持ったものを見抜き、最短ルートを示すそうだ。



つまり彼の家系能力は盗みに長けており、彼自身もまた、誰にも悟られることなく、一瞬で盗みとる腕があるそうだ。


実際今まででバレたことは一部を除いてあまりなかったらしい。


家系能力を使ったら尚更バレることは無かったらしいのだが…………



そもそもの話


カ ケ イ ノ ウ リ ョ ク と は ？ ？




『へー。すごいですね！どんなに小さいものでも見えるんですか？』


｢らくしょーよ！｣


平然と話しているがこの女何も理解していない。



カケイノウリョク……響きからして家系能力だろうか？


｢特待生の家系能力は？やっぱ無効化とか？｣


俺の、と言っている時点でそのカケイノウリョク、というのはみんなが持っているものだと予想はできるけれども…

断定はできない。



下手に喋れば痛い目に合うのは散々経験した。

ここはいい感じにあしらおう。


私だって学ぶのだ！！


『んー。秘密にしておきますね。言ったら君に盗られるかもしれないですし』


｢流石に俺でも無理だわ笑。てか距離感じんだけど。同クラなんだしタメで話そーぜ？特待生｣


近い近い近い。
ドキドキしますとても。



『う、うん。じゃあ改めてよろしくね…？あと、その特待生って呼び方やめて欲しいな。Aって呼んで』



｢おっけー。じゃ、俺これからやっことあるし先いくわ｣


｢またな｣と手を上げて私から離れる彼。


そんな彼の腕を先程のようにまた掴んだ。


『二度あることは三度ある、ってね』


｢くっっっそ、絶対死角ついたと思ったのに…！｣



本気で悔しがる彼を見て相当バレたことがないんだな、と思った。


と同時に魔力に干渉されない体でよかったと心から思う。



だってもしも魔術とか聞いてたら今頃10回は軽く死んでた自信あるもん。




……とりあえずやられっぱなしはムカつくので


『じゃあまた教室で』


｢おう……って俺の指輪が無ぇ！？｣


彼の指輪をとってさっさと逃げてきた。





『(最後、取られたの気が付かなかったな…)』

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