Lv.52_仲直り ページ2
他愛もないお話をしながらイルマくん達がいるであろう中庭に向かって歩く。
イルマくんとクララちゃんの姿が見えて駆け寄ろうとするとアズくんがそれを止めた。
「戻る前に...ひとついいで......いいか?」
ぎこちなくタメで話すアズくんに思わず笑ってしまう。
どうしたの?と優しく返せば目を逸らされてしまった。
「そ、その.........」
『うん?』
「...今朝はすまなかった」
今にでも消え入りそうな声でアズくんが謝った。
『別にもう怒ってないけど...どうしていきなり決闘なんて申し込んだの?』
素直な疑問をぶつけるとアズくんから意外な答えが返ってきた。
「母に美人には気をつけろと言われていたんだ」
『............ん??』
「イルマ様は優しくて、強くて、理事長のお孫さんでもあり、(以下略)
なので、それを利用しようとしているものだと思ったんだ。見た目にイルマ様が騙されているのではないかと思い、Aを試したのだが...」
「認めざるを得ないくらい強かった。その後、イルマ様のご兄妹だとお聞きし納得したんだ」
...うーん。
なるほどよく分かった。
イルマくん信者ってことはよーく分かった。
けど待てい。
わしそんな美人か??
この世界美男美女多すぎて顔にだけは自信があった私ですら自信なくしてたんやぞ??
どうもアズくんの話には納得できない。
『とりあえずイルマくんが大好きなのはわかった!』
「当たり前だ!!A様ももちろんす...........」
『ん?』
「な、なんでもないッ!!」
えなんで怒ってるのこのヒト。
嫌いじゃん、私の事嫌いじゃん!!
「それに加え人前であのようなことを...。申し訳ない」
本当に申し訳なさそうにアズくんが言う。
私には垂れた耳と下がったしっぽが見える。
あのようなこと、とは私を抱き寄せて私の匂いを嗅いだ挙句ヨダレを垂らしながら私を食べようとしたことだろうか。
多分、いや絶対そうだな。
あれに関してはアズくんは何も悪くない。
何故ならばアレは、悪魔の本能なのだから。
でもそんなこと言ったら墓穴を掘りそうだ。
あれこれ聞かれてバレるかもしれない。
『気にしてないよ。戦闘明けで興奮状態だったから仕方ない!笑』
そう一言言ってこの話題は終わりにした...
はずなんだけど...
アズくんは納得出来なかったようだ。
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ねこまくん - この作品大好きです!!尊すぎて夢主ちゃんが心臓破裂する前に心臓が破裂しそうです………! (9月17日 7時) (レス) @page15 id: 18b89fe2f6 (このIDを非表示/違反報告)
ほかほかごはん(プロフ) - にゃーちゃんさん» にゃーちゃんさんコメントありがとうございます!めちゃくちゃ嬉しいです🥺今後もダリ先生との絡み増やしていくつもり(というか下書きには既にある)ので乞うご期待下さい🫢 (2023年2月8日 22時) (レス) id: a44573bd24 (このIDを非表示/違反報告)
にゃーちゃん - 初コメ失礼します!面白くて、一話から一気読みしてしまいました!個人的にダリ先生の絡みが今のところ好きです…!教師陣大好きなので、他の人との絡みも楽しみにしてます!更新頑張って下さい! (2023年2月3日 22時) (レス) @page14 id: fd6863f2a6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ほかほかごはん | 作成日時:2023年2月2日 0時