Lv.70_ギャップ ページ20
筋肉を堪能しつつ大人しく抱っこされているとふと、視線を感じる。
上を見るとじーっとこちらを見ているサブロさんと目が合った。
『…………何でしょうか』
「ヌシは綺麗な髪をしているな」
さらりと髪を撫でられ何事も無かったかのように歩き出すサブロさん。
いや待って欲しい。
さっきの勢いはどうした??
うるさい人が静かになる瞬間ってすごいキュンとするよね、いまそれなんですけど。
しかも今の繊細な触り方何??
大雑把で大胆そうだと思ってた私を殴りたい。
もうここの世界で生きていける気がしない、皆人間をドキドキさせるのが上手すぎるよ。
『(心臓飛び出るかと思った...)』
……
……
……
「ついたぞ、ここが問題児クラスの教室だ」
サブロさんが指さす方を見てみると、大きな扉に''1-危''と書かれた板が貼り付けられていたものが目に入る。
ボロボロの壁や扉に生えっぱなしの草木。
とても使われている教室だとは思えなかった。
間違っているのでは?
そう聞こうとするがサブロさんが私を横抱きしたまま、ズカズカと教室?に入ってしまった。
ヒュンッ
頬のスレスレのとこで何かが素早く通り過ぎた。
びっくりして目を瞑ってしまったが音は鳴り止まない。
ヒュンッという音と共にグサッ、グサッと刺さる音、そしてたまに金属に触れて何かが落ちる音がした。
状況が理解出来ず、目を開けると私を包み込むようにサブロさんが矢のようなものや、ナイフ、剣の様なものを体で受け止めていた。
つまり先程から聞こえていたヒュンという音はそれらが飛んできた音で
グサッと刺さる音や金属に触れて何かが落ちた音はそれらがサブロさんに刺さったり、当たったりしていた音だったわけだ。
うん、どゆこと。
刺さってる???
え、刺さってるよ!?!?
びっくりしすぎて反応が遅れてしまった。
え、なにいきなり敵の襲撃が来て私を守るために受止めたってこと!?
わかんないわかんない。
未だに状況が分からず戸惑っていると
「お〜…!」
という感心する声が聞こえてきた。
『……だ、大丈夫……じゃないですよね』
「いや!これ程度のもの、何ともない!」
何ともないわけなくない……?
1度降ろしてもらってサブロさんを見てみると血は一滴も出ておらず、ビンビンしていた。
本当に何ともないみたいだ。
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ねこまくん - この作品大好きです!!尊すぎて夢主ちゃんが心臓破裂する前に心臓が破裂しそうです………! (9月17日 7時) (レス) @page15 id: 18b89fe2f6 (このIDを非表示/違反報告)
ほかほかごはん(プロフ) - にゃーちゃんさん» にゃーちゃんさんコメントありがとうございます!めちゃくちゃ嬉しいです🥺今後もダリ先生との絡み増やしていくつもり(というか下書きには既にある)ので乞うご期待下さい🫢 (2023年2月8日 22時) (レス) id: a44573bd24 (このIDを非表示/違反報告)
にゃーちゃん - 初コメ失礼します!面白くて、一話から一気読みしてしまいました!個人的にダリ先生の絡みが今のところ好きです…!教師陣大好きなので、他の人との絡みも楽しみにしてます!更新頑張って下さい! (2023年2月3日 22時) (レス) @page14 id: fd6863f2a6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ほかほかごはん | 作成日時:2023年2月2日 0時