転生したら鬼と家族になりました【鬼滅の刃】

拾伍 ページ15

｢早く答えろ｣



不機嫌丸出しで無惨様が言った。




童磨に抱きついているから後ろにいる無惨様の表情は見えないが絶対不機嫌。



声色でわかるこの不機嫌さ。




もしもこれがクイズだったら大正解だとおもう。
オタクには簡単すぎる。




童磨をみるがどうやら答える気は無さそうだ。


にこにこしてこっちを見てやがる。




えぇい！！
こうなったらお得意の(？)演技で乗り越えるぞ。
多分...、いや絶対殺されるけど。



最後の悪あがきくらいさせて欲しい。



『お、おとうさん！！むかえにきてくれたの！？』



そういって満面の笑顔で振り向いてみせる。


『『！？』』



さあ、どう来る無惨様。



殺すのか？それとも童磨に殺させる？

稀血って言ってたから食べちゃう？



こんな可愛い女の子を殺せるのか？！




...いや殺せるな。鬼だもんな。はは。


ちらりと無惨様をみるとそこには無惨様はいなかった。



｢これはこれは…Aじゃないか。なかなか帰ってこないから迎えにきたよ｣



そう。そこには無惨様ではなく月彦さんが立っていた。





Oh…



まじかよノって来ちゃったよ。




私の後ろには童磨。前には無惨様。



どう対応しろと...？


てか無惨様どういう感情なの？？
どうしてノってきちゃったの？？



『あのね、けがしたの。そしたらこのおにいさんがたすけてくれたんだ！しんぱいかけてごめんなさい！』



とりあえず私もノっといた。






私のライフはもうゼロよ…





｢じゃあ帰ろっか。ほらおいで｣


そしてなんかイケメンすぎて泣いた。


ライフ生き返りました。



チョロいとかいうなよ。おたくはそんなもんさ。




『う、うん！おにいさんばいばい！』



｢また遊ぼうねぇ｣


ひらひらと手を振るとニコニコで振り返してくれる童磨。



やっぱりイケメン。




そして私はどうやら一命を取り留めたようだった。




むざ…月彦さんに抱かれながら新しい我が家へと帰っていく。












今思えば歯車が狂い始めたのはこの時からだったのかもしれない。

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