最年長の苺王子と最年少の苺姫

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さとみside



Aを連れて席に戻り、1時間ほどして打ち上げはお開きになった。

俺は酒に弱いAを連れて帰るため、あまり飲まないようにしていたからまぁ素面。



さ｢さて、タクシー呼んで帰るか｣

『たまには歩いて帰ろうよ、さとみくん家に』

さ｢確かに俺ん家近いけど…泊まってくの？｣

『そのつもり』

さ｢しょうがねぇな笑｣



って言ってるけど内心めっちゃ嬉しい。

今晩も一緒かぁ、嬉しい。



『手繋ご』

さ｢ん｣



酒のおかげでいつもより積極的なA。

酔うといつも以上に子供になる。

っていうと｢さとみくんもじゃん！｣って言われるんだけど笑



『…さとみくんってモテるよね』

さ｢なんだよいきなり笑｣

『さとみくんに好意寄せる女の人多くない？』

さ｢それはお前もな｣

『嘘、私はそんなことないよ』

さ｢寄ってきそうな奴は俺が追い払ってるから｣

『そんなことしなくても大丈夫だよ笑』



ほんっと無自覚なんだよな、勘弁しろよ。笑

大体にして自分が可愛いこと自覚してないもん。

俺は｢この人俺に好意持ってるな｣って気付けるけどAの場合、男の下心見抜けねえもんな。

参ったよ。



『…さとみくんは私だけにモテてればいいのに』

さ｢おま…それは可愛すぎ｣



お前こそ俺だけにモテてればいいのに。

Aがたまらなく愛しくなって、繋いでいる手をぎゅっと握った。



さ｢家ついたらキスマ付けさせろよ｣

『なんでよ』

さ｢俺のって印つけときたいじゃん｣

『可愛い』

さ｢おめぇに言われたくねえよばーか｣

『んふふ笑』



楽しそうに笑うA。

あぁ、ずっとこうしていたい。

何十年先も、俺の隣で笑っていて欲しい。

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