危機一髪 ページ25
只管廊下を走る。しかし部屋は見つからず、所々に傷や欠けているコンクリートの壁が続くだけだった。
何度目かの突き当たりに差し掛かった。右か左かなんて悩んでいる暇はない。直感で左を選んだ。
「おいおい、何で左だよ。俺だったら迷ったら何にでも右を選ぶのになっ！」
又も大剣を振ってきた。此奴の右理論何か知るわけないだろ。
曲がった後も廊下を駆けていくと、一つ出っ張りの様なものが見えた。あれは、ドアノブか。
しかし、回すが開かない。
『何で……。っ、誰か居ませんか』
叫んでみるが、応答は無い。
「もう終わりかぁ？つまんねぇなぁ。もっと遊ぼうぜぇ！」
一直線の廊下を異様なスピードで駆けて来る。
私は命乞いをするようにドアノブを只管回した。結果は同じで、扉は開かなかった。あの時右を選べば良かったのだろうか。だが、そんな事を考えてはいられない。死ぬ訳にはいかないのだ。私はこの世界で生きて行くと決めたのだから。
「無駄なんだろぉ？とっとと死ねぇ！」
何かの拍子で外れることを祈りながらその場に屈んだ。その時だった。
「うるさい」
カキンと大きな金属音がした。上を見ると、石製の大剣と小さな黒い短剣がぶつかり合っていた。
石製の大剣と言っても、本物の大剣の様に斬れ味は良さそうだし、使い手の此奴が使うのだ。威力は十分だろう。それを短剣一本で防ぐなんて。
「んだよ、いつの間にかここまで来てたとわなぁ」
「何してんの」
「コイツを殺そうとしたらアンタが邪魔したんすよ。後ちょっとだったのに。どうせ、今から殺そうとしても邪魔するんすよね？俺はアンタに適わないから“今は”しないっすけど」
大剣の奴は不貞腐れた表情になって、その場を去って行った。今はしないということは、次会ったら確実に殺しにかかって来るだろう。
「ねぇ、君」
『は、はい。あ、助けて貰い……』
「何処の回し者」
『え……』
首にはさっき使われていた短剣を当てられていた。
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ふわ - 全然大丈夫ですよ！この小説すきので無理をなさらない程度に頑張ってください ！ (2019年1月15日 21時) (
レス) id: 6b0daac0a7 (このIDを非表示/違反報告)
桜貝(プロフ) - ふわさん» 遅くなってしまい、申し訳ありません。励みになるコメント、ありがとうごさいます。 (2019年1月15日 1時) (レス) id: 6b2a63191d (このIDを非表示/違反報告)
ふわ - 好きです！頑張ってください！ (2018年12月11日 21時) (レス) id: 6b0daac0a7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：桜貝 | 作成日時：2018年8月31日 23時
