>>>Not恋敵 ページ23
「かも、ってどういうことや?」
「告ったら、時間が欲しいって言われたんや。でも、傷ついた顔して、走り去ってもうた」
「……そうか」
センラは落ち着いた声色で、届いた唐揚げを口に入れた。
「Aは、ちょっと色々あって男性不信なんや。あぁ、実際彼女が事件にあったとかではないんやけどな。細かいことは俺からは言えへんけど」
「Aが?俺らと話してるときは全然そんな感じせぇへんかったのに……」
「まぁ、俺とセンラにはだいぶ心開いてくれてたっぽいけど、うらさんと坂田には未だに敬語やろ?」
「あぁ……敬語なのはそういう事やったんか」
納得した、というように頷くセンラ。
「……んまぁ、センラもがんばれや」
これ以上何か言おうとすると泣き出してしまいそうで、やめた。
そんな俺を見て、センラがきょとんとした顔をした。
「え?だってセンラ、お前もAのことが……」
夏ツライブ終わりのセンラの宣戦布告を思い出す。
「あーっ!あれか!俺がAを好きってやつ?あれ、嘘やから」
「……は?」
目の前のセンラがニヤニヤと笑う。
「だって、何かまーしぃがめっちゃ奥手やったから、俺っていう恋のライバルがおったほうが積極的に行けるかなぁって思って」
「奥手って……!それはAが男性恐怖症やったから……!」
「それはすまんって。知らなかってん。許してぇやぁ」
全くすまなそうな表情をしない相方に、呆れた視線を送る。
「でもそうかぁ。告ったんやなぁ」
「フラれたけどな」
「フラれたって考えるのは早計やと思うけどな」
「……は?センラ、お前、何言って……」
「……いや、なんでも無い。今日は色々忘れて飲もうや!!」
「……おう!もう今日はやけ酒や!」
「ちょっとぉ、介護大変なんやから、程々にしとってな?」
「センラさんに言われた無いわ!!!!」
「はっはーん、ええんやな?じゃあ俺今日志麻くんに迷惑掛けまくるわ。飲むでー!」
「おい!!!!!!!」
居酒屋特有の騒がしさによって、センラの一言への疑問はかき消された。
◯
◯
◯
「(Aがまーしぃをどう思ってるかはわからんけど……Aがまーしぃに向ける視線には、確実に俺らとは違う何かが混ざってたんよな。
それが友愛か恋愛かはわからんけど。
逃げたっていうのも、Aのことやからパニックになっちゃってって感じやと思うんやけど……。
ま、期待させすぎんのも問題やし。
今日は傷心のまーしぃを慰めますか)」
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あぅ(プロフ) - さくたかさん» コメントありがとうございます!おまたせしてしまい申し訳ございません😭最後までお付き合いくださりありがとうございました!番外編、書こうか迷っていたのですが、需要がありそうなら書こうと思います!更新されるかもなので気長に待ってくださると嬉しいです(^^) (9月21日 22時) (レス) id: c2c6d1f2f8 (このIDを非表示/違反報告)
さくたか - 前に見させて頂いた時は完結しておらず、結局見れず終いでしたが最後まで見られて良かったです。素晴らしい作品をありがとうございました。番外編もし書かれたりされた時には大いに喜ばせて頂きます😭 (9月20日 20時) (レス) @page35 id: d8a709d348 (このIDを非表示/違反報告)
あぅ(プロフ) - 彩華さん» コメントありがとうございます!作者のモチベに左右されて完結が遅くなってしまったこと、とても申し訳なく思います……好きな作品と言って頂けて、とっても嬉しいです😭こちらこそ、最後までお付き合いくださりありがとうございました!! (9月18日 11時) (レス) id: c2c6d1f2f8 (このIDを非表示/違反報告)
あぅ(プロフ) - 零崎哀識さん» コメントありがとうございます!わ、何度も……!?本当に本当にありがとうございます😭そう言って頂けて、私もこの作品もとても幸せ者です……!こちらこそ、長くなってしまいましたが最後までお付き合いくださりありがとうございました!! (9月18日 11時) (レス) id: c2c6d1f2f8 (このIDを非表示/違反報告)
彩華(プロフ) - 初コメ失礼します。とても好きな作品だったため完結まで続けてくださりとても嬉しいです。更新ありがとうございました。とても楽しかったです! (9月17日 22時) (レス) @page35 id: 496c654ce8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:あぅ | 作成日時:2022年9月11日 19時