【男主】幼馴染みが冷たい【轟焦凍】 (ページ13)

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じゅういちわページ13

side todoroki

ヒーロー基礎学。Aはヒーローチームで俺は敵チーム。

始まってしばらく、爆豪の叫びと共に爆音が鳴り響いた。

音が近いので、そちらに向かうことにする。
・・・Aがいたらいいのにな。

爆豪と共にいたのはAだった。

キラキラと瞳の奥を輝かせた、A。
恐らくAも、他の奴等も知らないであろうAの個性発動の証拠。

パキパキ…、と微かな音をたてA目掛けて氷結を仕掛ける。しかしAはそれを回避。
が、次に待っていたのは近距離からの爆破。

「邪魔すんじゃねぇよ半分野郎！！」

「今はそんなこと言ってる時じゃねえだろ」

俺らは敵チームで、Aはヒーローチーム。
授業の為、そしてなによりAの為に本気でやらないと意味が無い。

ゲホゲホと大きく咳き込むAを見遣る。

Aは俺を見ない。

「誤嚥性肺炎起こしたらどうしてくれんじゃ！」

「テメエまだ生きてたのかよ」

「俺ら友達だよな！！？」

ぷく、と頬を膨らませわざとらしく怒った様子を見せた。可愛い、可愛いが、

胸中を締める黒い感情が心を蝕む。

俺を見て、ほしかった。ずっと。

友達で、それ以上に。だがそれは叶わない。叶えてはいけない。

パチ、と目が合う。

離れていても分かる、瞳の奥をキラキラとさせたA。

「・・・お前の個性にかかるのも久し振りだな」

視界を奪われたにも関わらず、その瞳が俺を映しているのが無性に嬉しくて。
個性に掛けられるのが懐かしくて。

そう口走った。