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ドラ「A止まれって、本当に大丈夫だから…」

『大丈夫なわけないでしょ?こんなに顔を青くして…』

でも…と言い訳するドラコの手を引く
ベンチを見つけるとそこに座らせた

『ここで待ってて。お水もらってくるから』

ドラ「いらない。もう平気だ」

『心配なの。ドラコ、お願い』

そう言って立ち上がろうとする彼の肩にそっと手置けば

ドラ「わかった。…すぐ戻ってこい」

と大人しくベンチに腰をかけた





『気分は…どう?』

ドラ「あぁ、だいぶ楽になったよ」

幸い近くにレストランがありそこで水を貰うことが出来た
水を飲んで一息つき、少し顔色が良くなったように見える

『どうして無理したの?』

ドラ「無理なんてしてない!」

私が尋ねると顔を赤くして声を荒げる
こういう時は彼は何か隠したり嘘をついている時だと
Aは知っていた

『ドラコ?』

ドラ「ッ…だって約束だったから」

『約束…?』

ドラ「そうだ。君が言ったんじゃないか」

『私が…?あっ、もしかして"一緒にホグズミードに行ってくれたら許してあげる"って言ったこと?』

ホグズミードに行けることに舞い上がって
自分で言ったことを忘れてたわ

ドラ「その様子からするに忘れてたようだな」

『そ、そんなことないわよ』

ドラ「…Aと約束したから、君のやりたいことは全部叶えてやりたかったんだ」

口を曲げ肩を落とすドラコにそれ以上強く言えなかった

『ありがとうドラコ…でも、無理はして欲しくなかったわ。私はあなたとここに来るだけで十分だもの』

ドラ「僕もだ、A。…よし!他に行きたいところはあるのか?」

『え、ちょっとドラコ聞いてた?』

ドラ「ん、何をだ?行きたい店か?なら早く行こu『そうじゃなくて!』

もう彼ってば分かってないわ…

『あなたといられるだけでいいって言ったじゃない』

冷たくなった彼の手をとる

ドラ「でも楽しみにしてたじゃないか」

『クリスマス休暇の前にまた来れるでしょ?』

ドラ「…確かにそうだな」

ドラコは安心したようにほほえむ

きっと私が怪我をしたことへの罪悪感が
心のどこかにずっとあったのね

『だから今日も無理をしたんだわ』

ドラ「何か言ったか?」

『いいえ何も?…少し散歩して帰らない?』

ドラ「あぁ」

ドラコは恋人繋ぎをすると
そのまま自分のポケットに入れた

手から伝わる彼の温もりと
私を気にかけてくれた優しさに
頬が緩んだのはここだけの話…

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婭兎(プロフ) - スコーピウスのほっぺさん» スコーピウスのほっぺ様、コメントありがとうございます。お名前とてもかわいくて…🤭♥楽しみにしていただけてうれしいです! (8月24日 15時) (レス) id: 5eca00c6fb (このIDを非表示/違反報告)
スコーピウスのほっぺ(プロフ) - 一気読みしちゃいました!好みの作品すぎます...更新楽しみですー! (8月22日 22時) (レス) id: 3c5c103705 (このIDを非表示/違反報告)
婭兎(プロフ) - ウユさん» ウユ様、コメントありがとうございます!ゆっくりですが頑張って更新させていただきますね🤭 (7月2日 16時) (レス) id: 5eca00c6fb (このIDを非表示/違反報告)
ウユ(プロフ) - プライベートも更新も頑張ってください(๑•̀ㅂ•́)و✧ (7月2日 16時) (レス) id: 3c5c103705 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:婭兎 | 作成日時:2023年6月13日 4時

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