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113-Draco side ページ15





Aがバックビークの背に乗せられて空を舞い
しばらくして地上に帰ってきた

その瞬間、僕はたまらずにAの元へ駆け寄る

今思えばいくらウドの大木が言うことだったとしても
ヒッポグリフに近づくな、という注意は守るべきだった

でも僕の心配をよそにAが楽しそうにしている姿に
腹が立ったのもあるかもしれない

ドラ「おい!Aに何もしてないだろうな?」

ハグ「おいやめろ!よせ!」

声を荒あげ止められても構わず
ヒッポグリフの前に進み出た

いろいろと注意は言われたが一向に襲う気配は無い
なんだ、なんともないじゃないか
生徒を脅すなんて汚い手口だ

そんなことを考えた瞬間…

ヒッポグリフが鳴き声をあげて前脚を振り上げた

ドラ「うわぁぁ!」

まるでコマ送りのように僕をめがけて
前脚がゆっくり降りてくるのがわかり、思わず目を瞑る

ドラ(もうダメだ…)

ズシャッ!

鈍い音と布が裂ける音が響き渡った

ドラ(痛……くない?)

恐る恐る目を開けるとAが
僕の目の前でヒッポグリフを撫でていた…が

ドラ「A…ッそれ!」

『…え?』

Aの二の腕あたりのローブが裂け
そこが嘘かと思うほど鮮やかな赤色に染まっていた

その瞬間Aは意識を失い膝から崩れ落ちた

ハマ「医務室に運ばないと!」

ハグ「先生だから俺が運ぶ」

ドラ「あ…あっ…」

僕のせいで…Aが…
このまま目が覚めないとか…ないよな?

彼女が倒れたというのに僕は何も出来ず
ただ呆然と立ち尽くすことしか出来なかった



それから少し落ち着いて医務室へお見舞いへ行った
許して貰えないと思うがちゃんと謝ろう
そう思ったのに…

ハリ「何しに来たんだよマルフォイ」

ベッドサイドにはポッターの姿が

ドラ「…何でもいいだろ、そこをどけ」

ハリ「どくもんか!誰のせいでAが怪我をしたと思ってるんだ」

ドラ「それはっ…」

ハリ「お前のせいで傷つくAはもう見たくないんだ!…近づくな!」

ドラ「ッ…」

いつもの僕ならポッターに何か言い返しただろう
だけど今回は返す言葉もなかった

せめてもの反抗として睨み返し
そのまま逃げるように医務室を後にした

次の日パーキンソンづてでAが退院したことを知った

すぐAに謝りに行きたかったが
昨日のポッターの言葉が脳内で繰り返される

後回しにしているうちに余計に謝りづらくなり
すっかりタイミングを逃してしまった

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婭兎(プロフ) - スコーピウスのほっぺさん» スコーピウスのほっぺ様、コメントありがとうございます。お名前とてもかわいくて…🤭♥楽しみにしていただけてうれしいです! (8月24日 15時) (レス) id: 5eca00c6fb (このIDを非表示/違反報告)
スコーピウスのほっぺ(プロフ) - 一気読みしちゃいました!好みの作品すぎます...更新楽しみですー! (8月22日 22時) (レス) id: 3c5c103705 (このIDを非表示/違反報告)
婭兎(プロフ) - ウユさん» ウユ様、コメントありがとうございます!ゆっくりですが頑張って更新させていただきますね🤭 (7月2日 16時) (レス) id: 5eca00c6fb (このIDを非表示/違反報告)
ウユ(プロフ) - プライベートも更新も頑張ってください(๑•̀ㅂ•́)و✧ (7月2日 16時) (レス) id: 3c5c103705 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:婭兎 | 作成日時:2023年6月13日 4時

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