検索窓
今日:4 hit、昨日:19 hit、合計:38,578 hit

057-Draco side ページ8




そんなことが続きイライラが溜まっていたからか
普段とらないような行動を取ってしまった


ドラ「お前の意見なんか聞いてない。この穢れた血め!」

いくら純血主義の僕でもその言葉(穢れた血)
Aの親友であるグレンジャーには言わない
そう決めていたのに…

ポッターを前にして制御が効かなくなってしまった

クィディッチのシーカーに選ばれたのと
"ニンバス2001"を手にした高揚感も
合わさったからかもしれない


言い終わった後冷静になると
ツーっと背中に冷や汗が流れる

まずい…やってしまった…
このことがAに知られたら…

そう考えるのも儚く
状況はすでに手遅れだった

『今の…誰が言ったの』

僕の後ろからする今1番聞きたくなかった(・・・・・・・・)

Aが立っていた

感情豊かな普段の顔とは違い
怒りとも悲しみともとれない無表情な彼女に
怖気付いてしまう

『ハーマイオニーに向かって言ったの?』

ドラ「えっと…」

『その言葉は…教養がある人は使わないはずよ』

ドラ「…ッ!」

そう言われ思わず下を向く

他の人にそう言われるのと
彼女にそう言われるのとでは
言葉の響き方が全然違った

『あなたがそんな人だとは思わなかった』

無表情だった顔が歪み
ひとすじの涙が彼女の頬を濡らした

『見損なったわ"マルフォイ"』

Aに苗字で呼ばれて全身から血の気が引く

嫌われた…それを認めたくなくて
手首を掴み、足早に去ろうとする彼女を引き止めた

ドラ「A!」

『私たち名前で呼ぶ仲だったかしら?』

お願いだ、そんなこと言わないでくれ…

ドラ「…足痛むのか?」

去る時に少し足を引きずっていたので
話題を変えて話をそらそう、と聞いてみる

もしかしたら足が痛くてAは
イライラしているのかも

誰も心配してくれなくて悲しいのかも

心配したらまた僕に泣きながら縋ってくれるかも

パニックになった僕の頭には
そんな馬鹿で安直な考えしか浮かばなくて…

『私の質問に答えてくださる?』

でも彼女から返ってきた答えはその一言だった

ドラ「それは…」

そう言い放つAの圧力に怯んでしまい
手首を掴んでいた手の力が抜けた

その一瞬のすきに彼女は
僕の手を自分の手首から離し

『…失礼』
そう言い残して歩いて行ってしまった


"もう隠さないで気持ちを伝える"
そう決心した瞬間にこのザマだ…

僕の作戦は絶体絶命どころか
絶望的だった

058→←056-Draco side



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 10.0/10 (36 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
188人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

婭兎(プロフ) - 水衣さん» 水衣様、コメントありがとうございます!大好きなんてお褒めの言葉…嬉しすぎます🫶🏻 (5月23日 5時) (レス) id: 3c5c103705 (このIDを非表示/違反報告)
水衣(プロフ) - 面白いです…!このお話大好きです(♡>艸<) (5月22日 21時) (レス) id: 0620eebe98 (このIDを非表示/違反報告)
婭兎(プロフ) - ぽんみかんさん» ぽんみかん様、コメントありがとうございます!一気見なんて…嬉しいです😳🤍 (5月10日 21時) (レス) id: 3c5c103705 (このIDを非表示/違反報告)
ぽんみかん(プロフ) - 一気見しちゃいました、、、!更新待ってます(昨日コメントしたのですが、間違えて消しちゃって。2回目ですごめんなさい(ToT)) (5月10日 19時) (レス) @page16 id: 0620eebe98 (このIDを非表示/違反報告)
婭兎(プロフ) - なまたまごさん» なまたまご様、前作から引き続きありがとうございます!頑張ります! (2023年5月3日 17時) (レス) id: 3c5c103705 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:&#23149;兎 | 作成日時:2023年4月17日 8時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。