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その日から、私は毎日医務室へ行って
授業がないときはハーマイオニーのそばにいた
一連の事件のせいで夕方6時までしか
出歩けなくなってしまったけれど
短い時間を無駄にせず、彼女と一緒に過ごした
『ハーマイオニー、今日もロックハート先生がねまた失敗したのよ?あなたにもぜひ見てほしかったわ』
もちろんハーマイオニーから返事は返ってこないが
ロックハート先生の話をして
少しだけ表情が柔らかくなった気がした
ドラ「やっぱりここにいたか、A」
『ドラコ』
そろそろ時間だから寮に戻ろうと立ち上がると
ドラコが後ろに立っていた
『ねぇドラコ。私、今年のイースター休暇はホグワーツにいようと思うの。ハーマイオニーと過ごしたくて…』
ドラ「帰らないのか?ご両親きっと悲しむぞ?」
『わかっているわ!でも…』
ドラ「今度の休暇は家に泊まりに来るって言ったのに」
彼の言葉にハッとする
そうだった、どうしよう…
ドラ「そんな顔するな、Aが帰らないって言い出すのは想定済みだ」
『私そんな変な顔してた?』
ドラ「あぁ。この世の終わりみたいな顔してたぞw」
鏡で見せたやりたかった、とケラケラ笑う
『もう!』
ドラ「とにかく、休暇のことは気にするな。まぁ、今度こそ父上に僕たちのことを話そうかと思っていたんだが…」
『ルシウスさんに…』
ドラ「いずれバレることだろ?テオさんたちにも伝えないとだし」
『そうなんだけど…』
今学期初めにルシウスさんから聞いた
"マグルと付き合っているようでは"
という言葉がフラッシュバックする
ドラコは守ってくれるって言ったけど
ルシウスさんの言うことが絶対の彼が
逆らう姿が想像できない
それにルシウスさんが許してくれてもナルシッサさんは?
次々と余計な不安が浮かんでくる
ドラ「父上に話すのがまだ怖いか?」
『うん…。いろいろと不安で』
ドラ「僕が守るって言ったろ?」
『ルシウスさんに物言いできるの?』
ドラ「そ、そりゃあ僕だって…やるときはやるさ。たぶん…」
まだ口答えしたことないけど…とつぶやく
『私のために無理しなくていいのに』
ドラ「無理するさ、Aと一緒にいられるなら!」
『ドラコ、声!』
医務室で急に大声を出すから慌てて彼の口を押える
ドラ「…ごめん」
『んん、大丈夫。それに嬉しかった。私の事そんなに思ってくれているんだって』
ドラ「当たり前だろ?…さぁ寮に戻ろう」
『うん』
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婭兎(プロフ) - 水衣さん» 水衣様、コメントありがとうございます!大好きなんてお褒めの言葉…嬉しすぎます🫶🏻 (5月23日 5時) (レス) id: 3c5c103705 (このIDを非表示/違反報告)
水衣(プロフ) - 面白いです…!このお話大好きです(♡>艸<) (5月22日 21時) (レス) id: 0620eebe98 (このIDを非表示/違反報告)
婭兎(プロフ) - ぽんみかんさん» ぽんみかん様、コメントありがとうございます!一気見なんて…嬉しいです😳🤍 (5月10日 21時) (レス) id: 3c5c103705 (このIDを非表示/違反報告)
ぽんみかん(プロフ) - 一気見しちゃいました、、、!更新待ってます(昨日コメントしたのですが、間違えて消しちゃって。2回目ですごめんなさい(ToT)) (5月10日 19時) (レス) @page16 id: 0620eebe98 (このIDを非表示/違反報告)
婭兎(プロフ) - なまたまごさん» なまたまご様、前作から引き続きありがとうございます!頑張ります! (2023年5月3日 17時) (レス) id: 3c5c103705 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:婭兎 | 作成日時:2023年4月17日 8時