An evanescent dream.

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その1日ハーマイオニーを見かけなかった

彼女のことだから授業をさぼっているわけではないのだろうけど…

ハーマイオニーがいないとやっぱり楽しくないわ…


夕食までの空き時間ひとりで何もすることがなく
Aは図書室へ向かった

目についた本を何冊か手に取り
少し奥まった人気ない静かな席に腰をかける



？｢あなたがレイノルズね？｣

集中して読んでいると聞こえた女の子の声
顔を上げるとスリザリンのローブを着た
女の子が3人立っていた

『えぇそうだけど…』

？｢私はパンジー･パーキソンよ｣

真ん中にいた黒い髪のボブの女の子が名乗る

『パーキンソンさん…何か用かしら？』

ﾊﾟﾝ｢用？あーそうね。忠告に来たの。あなた今日の授業で"私の"ドラコの手を握ってたでしょ？｣

手を握った、と言われピンと来なかったが
手の動きを教えた時のことかと納得した

『あれは…ただ呪文を教えたくて…ごめんなさい、あなたの大事な人だったのね』

知らなかったわ、と弁解すれば

ﾊﾟﾝ｢わかればいいのよ。名家出身同士のよしみって事で今回は見逃してあげる｣

次はないわよ！

それだけを言って彼女はローブをかえし
図書室から出ていった

なんだ…あんなにかわいい彼女がいるなら
教えてくれてもいいじゃない
とマルフォイに不満に思ったが

同時に｢"私の"ドラコ｣と言われて
なんだか胸がギューッと締め付けられるような
そんな感覚に陥った

✡

？｢｢姫がナイトを連れずにどちらへ？｣｣

大広間へ向かっている途中に声をかけられる

振り返ると背の高い赤毛の双子が

『フレッド！ジョージ！』

走ってハグをする

ｼﾞｮ｢姫は今日も可愛いな、相棒｣

ﾌﾚ｢たまんないな、相棒｣

『お二人も今日も素敵ですこと』

「「ありがたきお言葉です、姫」」

『そんなお二人に大広間までのエスコートをお願いてもよろしくて？』

ﾌﾚ「もちろんでございます」

ｼﾞｮ「お任せあれ」

｢｢さてと…姫を捕獲完了！！｣｣

そう言うと手をつながれる

『捕獲ってなによw』

まるでウサギみたいね、と笑う

「「姫はウサギみたいにかわいい」」

『それって褒めてるの？』

なんて言いながら
私たちは仲良く3人で大広間へ向かった
︎︎

✡

ﾌﾚｼﾞｮ｢｢さぁ姫到着でございます｣｣

『ふふっ、ありがとう』

大広間に入るとハロウィン一色にそまる食卓
どこもかしこもカボチャカボチャカボチャ…

席に着く…がやはりハーマイオニーの姿はなかった

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