CS_惰眠を貪る哀、炉に入。 (ページ12)

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桐山聡迷/懺悔様
呼称︰聡迷さん

夢の中で出会った、とても頼りになる……一緒に居ると心地良い、そんな不思議な仲間。
あるとき夢の中で見つけた本棚は、お屋敷のような内装に合わせてあり、背が高かった。気になる本の題名を遠目で見つけたものの、いざ手に取ろうと寄ってみると、わずか11歳の享ではまるで背丈が足りず。どうしようかと頭をひねっていたところで、親切にも本を取って手渡してくれたのが彼だった。
互いの素性もよくは知れない夢の中、ただ見かけただけのこんな子供にわざわざ手を貸してくれるなんて。この彼の何気ない気遣いが、この夢の中で受けた初めての親切であったこともあってか、享に早くも大きな信頼感を与えた。
それから、彼ならば大丈夫だろう、と、度々高いところにある本を取ってもらったり等、小さな頼みごとをしているうち、享は彼のことを信頼できる、兄のようなものと認識するようになった。平たく言えば懐いている。
そして彼の方からも享は弟のようなものと思ってもらえているようで、探索中にさり気なく手を繋いだり、お互いに寒くないかと気にし合ったりと、仲睦まじい関係が築かれている。

「……あ、りがとう……ございます。いえ、嫌、などでは、なく……助かり、ました。……この、本は、昔に、見かけた……もので。なつ、かしくて」

「……、聡迷、さん……それじゃ、寒い、でしょう。慣れて、いたとしても…………さし、つかえな、ければ……手、だけでも、温かく……」

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