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「もう体調は良くなったみたいですね。」
柱合会議が始まる時間が近付くと、次第に柱の面子が産屋敷邸に集まり出す。そこで偶然早く集まった胡蝶が俺に話しかけてきた。
「ふふ。お弟子さんに感謝しなければなりませんね。」
そういえばAは胡蝶から薬学を学んでいるとかなんとか言ってたっけか。となると、俺の体調が良くなったのはこいつのおかげでもあるんだよなァ。
「お陰さまでなァ。」
そう答えると、胡蝶は驚いたように目を見開いた。
「まあ。不死川さんもえらく素直になられたものですね。これもAさんのおかげでしょうか。」
「喧嘩売ってんのかァ?」
Aと付き合いがある分、恐らく胡蝶はAから色んな俺の話を聞いているのだろう。それでもってこんなことを言うに違いねえ。ただ、確かに最近自分の気持ちに素直になる機会が増えたというのは薄々感じている。
「あれ、不死川さんだ。」
会話の最中、ぬるっとその場に現れたのは時透だった。
「おう。長い間抜けちまって悪かったなァ。」
いつもはボーッと何を考えているか分からない時透が、この時は少し驚いた顔をして「本当に効いたんだ…」と呟いた。
「なんの話だァ?」
時透に問えば、奴は俺の顔を注視しながら答えた。
「Aと接吻したんですか?」
「は、ァ?」
ちょっと待て。今コイツ接吻って言いやがったか?接吻?誰と誰とが?Aと?Aと俺が?様々な疑問が頭の中を駆け巡る。
「テメッ、!何言ってやがんだァ!」
「不死川さん顔真っ赤。」
そう言われると、更に熱が顔に集中していくのが分かる。コイツは本当に何を言ってやがんだァ?!俺とAが接吻?!何をどうしたらそうなるんだァ。
「不死川さん、まさかAさんとそこまでのご関係だったとは…」
「胡蝶ォ!テメェも乗ってんじゃねえ!」
コイツ、楽しんでやがるな?!クスクスと笑う胡蝶の反応を見て、時透は言葉を続ける。
「昨日Aに教えたんだ。風邪を早く治すには接吻すればいいんだよって。そしたら本当に不死川さんが回復してるものだから。」
「ばっ、おまっ、!!」
なんてことしてくれてやがんだ!要らぬ知識をAに吹き込むんじゃねェ。
「ですが医学に多少の知識があるAさんがそれを信じて実行するでしょうか?今朝のAさんの様子はどうでした?」
「風邪を引いて寝込んでる。」
「あらァ…」
待て。なんだその顔はァ!
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瑠璃瑚(プロフ) - 釈迦様さん» お恥ずかしい変換ミスです…作中一通り見直して訂正はしたのですが、まだ直っていない箇所が有ればご指摘頂きたいです。 (2020年2月19日 20時) (レス) id: f99ae6b9f6 (このIDを非表示/違反報告)
瑠璃瑚(プロフ) - しらとぅさん» なんとお優しい、、ありがとうございます!>< (2020年2月19日 20時) (レス) id: f99ae6b9f6 (このIDを非表示/違反報告)
釈迦様 - 師範が市販…°。:(°ε°)ブフッ! (2020年2月17日 0時) (レス) id: bccea59c19 (このIDを非表示/違反報告)
しらとぅ(プロフ) - 瑠璃瑚さん» いえいえ!誰でもミスはありますよ!これからも頑張ってください! (2020年2月8日 20時) (レス) id: 785ac6cfee (このIDを非表示/違反報告)
瑠璃瑚(プロフ) - しらとぅさん» ご指摘ありがとうございます!お恥ずかしい変換ミスをしてしまいました、、>< (2020年2月8日 20時) (レス) id: f99ae6b9f6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:瑠璃瑚 | 作成日時:2020年1月11日 14時