君と、ずっと一緒。〜二度は帰らぬ＿＿＿〜 - 少女レイ - 【AMPTAK】【ちぐあと】

- IX - ページ10

- ちぐさside -


At「ちぐ〜、帰ろ?」

Tg「あっとくん!今行く〜!!」


教室の扉からあっとくんがヒョコッと出てきた。
そんな姿も愛しいな、そう思いながら、俺は荷物を入れたスクバを持ち、教室を出た。
朝、花瓶を置いた時もそうだが、罪悪感が全く無いことに気付いた。
むしろ、これで俺の事を頼ってくれるかな?俺だけ見てくれるようになったかな?と期待している。

……でも、こんなことになったのはキミ(あっとくん)のせいだよ?
俺だけを見てくれないから、こうなってるんだよ?
最初から俺だけ見てればよかったのにね…?
ねぇ、あっとくん、俺だけ見ててよ?
頼ったら助けに行くから ー


- あっとside -


Tg「でねでね!?とあとつーくんがね 〜」

At「…………」


今、俺はちぐと一緒に帰宅している途中だ。
そして、ちぐがいっぱい話してくれる。だが、俺の耳には入ってこなくなっていた。
俺の頭の中には、明日からどうしよう、という不安だらけだ。
明日の事を考えると、本当にめまいがするくらいだった。


Tg「…………?あっとくん?どうかしたの……?」


ちぐがこちらを見る。ちぐだけには(・・・・・・)、絶対にばれたくない。
心配をかけたくない。……俺が、一人で解決しないと。なんで虐められるようになったのかも ー花瓶の事も。
だから、俺はちぐ(君)に嘘をつく。


At「いや〜、なんか、9月なのにまだちょっと暑いな〜ってｗ」


俺がそう言うと、ちぐは目を細めて微笑む。


Tg「そ〜だよね〜ｗいつになったら秋が来るんだろってずっと思ってるもんｗ」

At「ｯ…」


胸が苦しい(・・・・・)。とてつもなく罪悪感が来る。
……でも、これはちぐのため、だから。


At「あ、そだ。2学期からは俺がちぐを迎えに行くから」

Tg「ふぇ?ん、わかった!」


元気に声を出すちぐが、小動物のように見える。
もともと身長が低いから、当然だ。
そして、俺が迎えに行くといった理由。それは、あの教室での出来事を見せたくないからだ。
ちぐに、被害を与えたくないから。だから ー
俺は、だれにも頼らない。これは…


At「…俺だけの、問題だから(ﾎﾞｿｯ」

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