- VIII - ページ9
あっとside
俺は、怖くて動けなかった。いったい誰が置いたのか。
周りをみると、みんな視線を逸らす。炉威たちはずっとにやにやしている。
このままだといけない、そう俺は思った。
いつも以上に動かない足を動かし、自分の席にいった。
At「ぁッ…」
声が出ているのかすらわからない、とても小さくてかすれた声でつぶやく。
花瓶が置いてある周りには、油性ペンで悪口がとてつもなくかかれていた。そして、机の中からはごみ屑が出てきた。
とりあえず、俺はごみをゴミ箱に捨てた。
At「…ホームルームまで…まだ結構時間はあるか…」
油性ペンで書かれたものは、ネイルの除光液を使うといいらしい。
除光液とは、ネイルを落とすためのものだ。
At「……けちゃ、持ってるかな」
俺は、いつも常にネイルをしている同級生の子 ー 桃川 華智(ももかわ けち)こと、けちゃに貸してもらうことにした。
けちゃはクラスが1組なので、1組の方までいった。
At「…けちゃ〜?いるか〜?」
Kc「んぇ?あ、あっちゃん!おはよ〜!」
At「おはよ、けちゃ」
俺は挨拶をする。けちゃは小説を読んでいたのだろう、本を閉じてこっちへてくてくと歩いてきた。小動物かよ。
Kc「んで、どったの?」
At「あ〜…けちゃさ、除光液もってる?」
Kc「じょこーえき…?」
いまいちピンと来ていないらしいけちゃに、「ネイル落としのやつだよw」と教えると、「あ、あれか!!」といった。
けちゃは走って自分の席へ行き、ゴソゴソと探り、除光液を持ってきてくれた。
Kc「はい!除光液!」
At「ありがと、また返しに来るわ」
Kc「ど〜いたしましてッ!…ところで、何に使うの?」
やはり聞かれた。俺は、「油性ペンで机に落書きしちゃってさw」と笑い誤魔化す。
けちゃも「なにしてるのw」と笑う。…これでいいんだ。
At「とりあえず…ありがと!またあとで!」
Kc「うん!ばいば〜い、またあとでね〜!」
けちゃは、明るく手を振る。俺も手を振った。
…とにかく、けちゃが除光液を持っててよかった。そう思いながら教室に戻り、俺は机を拭いた。
消している間も、
〜 放課後 〜
5組のあの空気が嫌で嫌で仕方がなく、俺はすぐに教室から出た。
そして、けちゃのクラスへ行き、除光液を返す。
At「ありがと!間に合ったw」
Kc「よかったじゃんw」
ちょっと他愛もない話をした後、俺はちぐの教室に向かった。
…あいつには、見せたくないから。
あのクラスの雰囲気を。絶対に。
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yuyu📢💚@占ツクで活動中! - 雨萩さくりさん» 来世はきっと幸せになれるよ!! (2月14日 8時) (レス) id: 4772fdfbf8 (このIDを非表示/違反報告)
雨萩さくり(プロフ) - イベントに参加してくれてありがとう!ハッピーエンドともバットエンドともとれるお話の作り方で、凄く面白かった!!来世では幸せになってほしいな。 (2月12日 22時) (レス) @page24 id: c9a476ef2d (このIDを非表示/違反報告)
yuyu💭□🖌@占ツクで活動中! - 444_666さん» おけおけww (2月2日 21時) (レス) id: 733a68748c (このIDを非表示/違反報告)
444_666 - yuyu💭□🖌@占ツクで活動中!さん» 笑笑笑 2人部屋 行こ 笑 部活 の 話 !! って いう の 作った から ( 文字数 的 に ) (2月2日 20時) (レス) id: 2e187ccf2f (このIDを非表示/違反報告)
yuyu💭□🖌@占ツクで活動中! - 444_666さん» ごめんなさぁい!おかぁさぁぁん!((……あ、お母さんはぷりちゃんか…()二人部屋あるのにコメントで会話する二人組★そのなも!ゆ〜&よ〜!()そのまんまで草() (2月2日 19時) (レス) id: 733a68748c (このIDを非表示/違反報告)
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