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- XII - ページ13

踏切の前で止まっている、夏服のあっとくんの姿が俺の瞳に映っていた。
ズボンは左右切り裂かれており、不揃いだった。それに、前よりだいぶ痩せている。

「ときみ」と書かれた看板

微かに聞こえる、波の音

そんな踏切の前で、あっとくん()は立っていた。


Tg「……(なんでスマホをこんなにも見るんだろ……?)」



あっとくんは、スマホのロック画面をちらちらとみている。
何かを確認するかのような…
通知を待っているのかな?と思った。思ったとき

カン、カン、カン、カン、と音がした。

……なんで、この音を聞くまで気づけなかったのだろう。


Tg「(もしかしてッ!?)」


そう思ったときには、もう遅かった。
あっとくんは




ー 踏切へと飛び出した。

タイミングよく踏切がきて…それも、ものすごい早さだった。
この瞬間から、時は止まったように感じれた。





…何時間が経ったのであろう。
いや、もしかすると、まだ1分もたっていないかもしれない。
何100メートルか先で、電車が緊急停止している。


Tg「ッ…………」


俺の頭は、いまだに時が止まったまま。
理解が追い付かない。今、何が起こっているのかすらわからない。
大きなぶつかる音がした。それ以外、なにもわからない。
足元には、ボロボロになり、ちょっぴり血が付着している赤色の狼のキーホルダー。
ぶつかった衝撃で、こっちに飛んできたみたいだ。その少し先には、スクバが落ちている。
俺は、千切れてしまったお揃いのキーホルダーを拾った。


Tg「……あっと、くん…?」


俺は、声にならない声であっとくん(好きな人)の名前を呼んだ。
でも、その声は誰にも聞こえない。 ー もちろん、あっとくんにも。


Tg「ッ…」


俺は、いつの間にか走り出していた。混乱して、何が何だかわからない頭で。
踏切とは反対の方へ。あてもなく、ただひたすら走った。
キーホルダーを握りしめて。……あっとくんと繋がれるのは、キーホルダー(これ)だけだから。
とにかく、こんな現実なんて見たくなかった。あの場所から離れたかった。
遠くから、サイレンの音が聞こえる。それも、救急車の。丁度、あの踏切の方からだった。
あちこちから聞こえる蝉の声。
それさえも、わからない ー。



どれくらい走っただろうか。何処かわからない公園のベンチに俺は座っていた。
キーホルダーを見ると、あの光景が、瞬間がフラッシュバックする。
これを持っていてくれたことはうれしかった。けど…


Tg「…あっとくんが、死ん、だ…?」


声に出して、やっと理解した。


あっとくんが、二度と帰らぬ人になってしまったことを。

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作品ジャンル:泣ける話
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yuyu📢💚@占ツクで活動中! - 雨萩さくりさん» 来世はきっと幸せになれるよ!! (2月14日 8時) (レス) id: 4772fdfbf8 (このIDを非表示/違反報告)
雨萩さくり(プロフ) - イベントに参加してくれてありがとう!ハッピーエンドともバットエンドともとれるお話の作り方で、凄く面白かった!!来世では幸せになってほしいな。 (2月12日 22時) (レス) @page24 id: c9a476ef2d (このIDを非表示/違反報告)
yuyu💭□🖌@占ツクで活動中! - 444_666さん» おけおけww (2月2日 21時) (レス) id: 733a68748c (このIDを非表示/違反報告)
444_666 - yuyu💭□🖌@占ツクで活動中!さん» 笑笑笑  2人部屋 行こ 笑  部活 の 話 !! って いう の 作った から ( 文字数 的 に ) (2月2日 20時) (レス) id: 2e187ccf2f (このIDを非表示/違反報告)
yuyu💭□🖌@占ツクで活動中! - 444_666さん» ごめんなさぁい!おかぁさぁぁん!((……あ、お母さんはぷりちゃんか…()二人部屋あるのにコメントで会話する二人組★そのなも!ゆ〜&よ〜!()そのまんまで草() (2月2日 19時) (レス) id: 733a68748c (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:yuyu | 作者ホームページ:ない  
作成日時:2024年1月27日 23時

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