the day of the fall ページ9
これは現在公開可能なヨル・シャルフシュッツェ・ロートの過去。
.
「百年壁が壊されなかったからといって、今日壊されない保証なんて、どこにもないのに」
アルミンがそう言った直後、風が止んだ。
そして壁の、外への門の方向に、突然稲妻が走った。
所詮10歳児の体重、私たち四人の体は衝撃で吹っ飛んだ。
揺れが収まったかと思えば、アルミンが突然走り出した。
「え、アルミン？」
「おいアルミン！いったい何が見えるってんだよ！？」
そのとき、私たちは誘われるように壁の方向を見た。
立ち上る、煙。
壁を掴む、手。
壁の向こうから見える、皮膚のほとんどない頭。
「そんな、あの壁は、50mだぞ...！？」
巨人、だ。
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とてつもなく強い風が吹いた。
周りに岩が落ちてきた。
目を開けていられなかった。
すべてが終わったとき見えたのは、穴の開いた壁と、
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はっ、あれ、エレンとミカサは？
前を見ると、人の流れに逆らって歩くエレンと、追いかけるミカサの背中があった。
「アルミン、ちょっと行ってくる！」
「え、ちょ、ヨル！？」
あれ？いない！見失った？
でもあのままじゃ二人とも死ぬ！
必死に探して、やっと見つけたのは、必死に何かをしている二人と、近づく巨人だった。
「離れろぉおおお！！！！」
家から持ってきた矢に、火を乗せるイメージで放つ。
その矢は、巨人の右目を貫いた。
パシュッ
「なにやってんの？早く逃げなきゃ！」
「お前...母さんを見捨てろって言うのか！？」
よくみると、家の下敷きになってるエレンのお母さんらしき人がいた。
「...っ！」
どうしよう、どうすればいい？
三人とも助けられる自信なんてない。そもそもどうしたら巨人が死ぬかなんてわかんない。
もう家ごと燃やしてお母さんを引っ張り出す？でもお母さんに火傷を負わせない自信も技量もない。
頭がパニックになりかけたとき、
「お願い！この子達を連れて逃げて！」
the day of the fall 2→←secret of Rot
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作者名：悠にゃん | 作成日時：2018年7月10日 20時
