nightmare again ページ11
私が初めて人に秘密を暴露して、たった半日たったとき、その報せは届いた。
トロスト区の門を超大型巨人が破壊した。
卒業したばかりの私たちも、戦闘に駆り出される。
泣き叫ぶ者、怯える者、吐く者、色々だけど、みんなろくに実践経験を積まずに、死んでいくのか。
自分も死なないように巨人を倒して、コツをつかまなきゃ...そう思っていたのに。
「ロート訓練兵、お前は特別に後援部隊だ。ついてこい」
...は？
「...それは私が次席だからですか？どうして実力がある者から内地に行かせるのですか？
それは人類を勝利から遠ざけているのではないですか？
そんなの、おかしいと思わないんですか！？」
「ヨル・ロート！言葉が過ぎるぞ！これは命令だ黙って従え！！」
そう吐き捨ててその『命令』を伝えた人物は去っていった。
「どんな茶番だよ...ちっ」
...しかし幸か不幸か、前衛の兵士はほぼ全滅していて、中衛と後衛の私たちのところにまで巨人が近づいてきていた。
ひたすらブレードを振るい、ふとウォールローゼの門をみると、
「え、なんであんなに人がいるの？」
もう充分時間があったはず...と思っていたら、巨大な荷台が入り口に引っ掛かってるのが見えた。
何を...と思って地面に下りたとき、
「巨人...奇行種！」
猛烈な勢いで巨人が走ってきた。
後ろに兵士がいることから、奇行種は兵士には目もくれないんだろう。
自分を殺すかもしれない人には構わず、自分より弱い人を襲う、か。
「胸くそ悪い」
後ろには民間人。失敗は許されない。
...大丈夫。私は失敗しない。強いから。
ブレードを構え、臨戦態勢に入ったとたん、いきなり奇行種が倒れた。
そのうなじを斬ったのはもちろん。
「ミカサ！」
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作者名：悠にゃん | 作成日時：2018年7月10日 20時
