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エレンはそんなユキの顔を、両手で挟んで無理矢理自分に向けた。
ｴﾚﾝ「自分の価値とかそんな下らねぇ考え全部1回捨てろって事だよ！」
貴「ッ、下らなくなんか無い!!」
両手で力一杯エレンを突き飛ばし、碧い瞳で見下ろした。
貴「私の価値は“戦うこと”よ！
今までずっとそうしてきた！
私は…私はそれしか知らない!!
何も知らない癖に勝手なこと言うな!!」
ｴﾚﾝ「ｯ……勝手なのはどっちだよ！」
そう叫びながら立ち上がり、華奢な肩を掴むと
貴「ッ！」
ダンッと床が鳴るほど強く組み敷いた。
ｴﾚﾝ「お前はガキの頃からずっとそうだ！
逃げろって言ってんのに逃げねぇし!!
危ないからやめろって言ったことばっかりするし！」
貴「何よ!!」
自由な脚を使い、エレンの腹を蹴りあげて抵抗する。
倒れた身体に股がり、その胸ぐらを掴んだ。
貴「何も分からないくせに、知らないくせに知ったか振りして！
結局一番勝手なのはそっちでしょう!?
“下らない”なんて言う権利も指図する権利も無い!!」
ｴﾚﾝ「それでも、」
貴「うるさい黙れ！」
ｴﾚﾝ「黙ってられるかよ!!」
エレンはユキの細い両手首を握り、力を込める。
ｴﾚﾝ「何でお前はそうやって独りで持っていくんだ！
自分独りで解決しようとか、独りで戦おうとするんだ!?
辛いんだろ、苦しいんだろ!?
だったら言えば良いだろ『助けて』って!!」
貴「……ッ言ってどうなるの！何が変わるの!?
ペトラが戻ってきてくれるの!?団長が生き返るの!?
お父さんとお母さんがまた私を抱きしめてくれるの!?
何も変わらないでしょう!!」
昔から、自分が特定の人や物に執着する性分なのはわかっていた。
ｴﾚﾝ「何も変わらねぇよ!!でも助けてやれる！」
“得る”ということは“いつか失う”事を意味するのも。
失ってからも尚その思い出にすら縋りついていることも。
わかっていたからこそ
貴「じゃあ貴方が私を助けてよ!!」
酷く空しい。
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水無月碧音(プロフ) - ピペットさん» ありがとうございます！続編へ移行しますが、これからもよろしくお願いします！ (2020年4月10日 15時) (
レス) id: 9308ec7c9c (このIDを非表示/違反報告)
ピペット - 始めから読んでいますが感動の連続でした。この後の展開も楽しみです。これからも頑張ってください！ (2020年4月10日 15時) (レス) id: 0435408fb3 (このIDを非表示/違反報告)
水無月碧音(プロフ) - ユキさん» コメントありがとうございます！そう言っていただけてとても嬉しいです(*^^*)完結までどうぞよろしくお願いします (2020年3月18日 10時) (レス) id: 9308ec7c9c (このIDを非表示/違反報告)
ユキ - この小説は数多くある小説の中でもダントツに好きな小説です！！こんなに長く続けて頂きほんとにありがとうございます！！また5期？の進撃の巨人もよろしくお願いします！ (2020年3月18日 9時) (レス) id: 40bc579dd3 (このIDを非表示/違反報告)
水無月碧音(プロフ) - 羅天心@らてんしんさん» やっと載せられて良かったです笑ありがとうございます笑笑 (2020年3月17日 17時) (レス) id: 9308ec7c9c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：水無月碧音 | 作成日時：2019年7月16日 21時
