白夜 -1- ページ25
ふっ、と誰かの叫び声で意識が戻った。
目の前がやけに鮮明に見える。
あそこにいるあの人は、誰だろう。
そう思った途端、じわじわと首を絞められていくように息が少しずつ苦しくなっていった。
指先からどんどん冷たくなっていった。
少し冷静になったとき
貴「───にいさん」
漸く頭が追い付いた。
ｴﾚﾝ「ユキ…!!」
屋根の端で倒れ込むエレンが名前を呼ぶ。
何を言えばいいのか考えて、考えて、考えたけれど。
貴「……死んだの…？」
ｴﾚﾝ「まだ生きてる!!さっき息を吹き返した！生きてる!!助けられるんだ!!」
その言葉を聞いてユキが真っ先に思い出したのはあの注射器のこと。
超大型を討ち取った。注射器もちゃんとある。
それなら早くしないと、そう言いかけた。
ﾘｳﾞｧｲ「ユキ」
貴「！」
ﾘｳﾞｧｲ「この注射はエルヴィンに使う。それでいいな」
貴「………え」
その言葉で初めて目線を滑らせていくと
貴「!!」
恐らく抉れているのであろう腹の辺りから大量の血を流し浅い呼吸を繰り返すエルヴィン。
大きく心臓が波打った。
1本の注射器、継承できる巨人の力が1つ、瀕死の人間は2人。
ユキは思わず一歩後ずさった。
ｴﾚﾝ「ユキ、お前も───」
ﾘｳﾞｧｲ「ユキ」
貴「ッ…！」
ﾘｳﾞｧｲ「私情を持ち込むな。
───“命令”だ」
ｴﾚﾝ「ユキ!!」
命令。命令。命令。
団長は恩もある大切な人。絶対に喪ってはいけない。
でも、兄さんは私の…────
ふたつの間で板挟みになっていった。
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水無月碧音(プロフ) - ピペットさん» ありがとうございます！続編へ移行しますが、これからもよろしくお願いします！ (2020年4月10日 15時) (
レス) id: 9308ec7c9c (このIDを非表示/違反報告)
ピペット - 始めから読んでいますが感動の連続でした。この後の展開も楽しみです。これからも頑張ってください！ (2020年4月10日 15時) (レス) id: 0435408fb3 (このIDを非表示/違反報告)
水無月碧音(プロフ) - ユキさん» コメントありがとうございます！そう言っていただけてとても嬉しいです(*^^*)完結までどうぞよろしくお願いします (2020年3月18日 10時) (レス) id: 9308ec7c9c (このIDを非表示/違反報告)
ユキ - この小説は数多くある小説の中でもダントツに好きな小説です！！こんなに長く続けて頂きほんとにありがとうございます！！また5期？の進撃の巨人もよろしくお願いします！ (2020年3月18日 9時) (レス) id: 40bc579dd3 (このIDを非表示/違反報告)
水無月碧音(プロフ) - 羅天心@らてんしんさん» やっと載せられて良かったです笑ありがとうございます笑笑 (2020年3月17日 17時) (レス) id: 9308ec7c9c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：水無月碧音 | 作成日時：2019年7月16日 21時
