お礼 ページ37
「トゥララ〜間もなく王国立RG軍学校ー。」
「ワイン……起きろ……学校だぞ……」
「むにゃ……こーひー……」
「起きんかこの」
「ぐぁっ!……ハッ!愛しの弟は何処に……」
「残念だがこれから地獄の禁弟期間だ。」
「あ"〜そうだったなくそ……」
電車のアナウンスを聞き、私はワインを叩き起こした
ワインは柄にもなく寝ぼけ眼で目元を指で擦っている
コーヒーが隣にいないせいでテンションがだだ下がりなのだろう
私も同じ気持ちだが
コーヒーと離れたくないがためにギリギリまで粘った故に睡眠不足で若干頭が回っていない私達だったが、気だるい体に鞭打ってまたこの学校に足を踏み入れた
久々に来た軍学校は相変わらずの様子で私達を出迎えた
一つ違うことといえば友が駆け寄ってきてくれたことだろう
「アリシア、ワイン、おはよう。」
「お、おはよ……!」
「おや、アルフィスにアンダインじゃないか。おはよう。アルフィスはともかくアンダインはどうしたんだ?化学科は午後からの講習なのだからこんなに早く来なくてもいいだろうに。」
そう言うとアンダインはもじもじとしてアルフィスを見た
アルフィスが何やら促すとアンダインは意を決したように私達を見て言った
「お、お礼が、いいたくて!」
「礼……?」
「そう。あの後アリシアもアルフィスも先生やロイヤルガードの人達と話しててうまいことタイミングが掴めなかったから……今なら人もいないしアルフィスがあの二人ならきっと早朝一番に来るだろうからって……昨日から待機してたんだ。」
「昨日から!?」
私達が乗ってきた列車は始発だ
つまり昨日の夜にはもうここにいたということ
ホットランド内でおまけに彼女は魚人のモンスターだ
暑かっただろうに……
「体は大丈夫なのか!?脱水症状とか……」
「全然。私は化学科の生徒だよ?簡易クーラー位発明して凌ぐさ。それよりありがとう。あたし、二人のおかげでやっと好きな研究に集中できそう!」
「僕からもお礼を。アリシア、ワイン。改めて協力してくれてありがとう。」
二人が頭を下げるとワインは照れ臭そうに頬をかいた
私もどうしたらいいかわからず手をもみもみするしかなかった
「その何だ、そう率直に礼をいわれると、うむ……」
「照れてしまうじゃないか……」
「え、二人共かわいすぎ?」
「かっ!?可愛いとは何だ!アリシアはともかく私は男だぞ!」
「おいちょっと待てワイン!私だって不本意極まりないぞ!私はクールを徹底していてだな……」
私達が弁解すると二人共クスクスと笑い出した
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シナモンよりバタスコ - お久しぶりです〜休校中でようやく暇ができたので来れました!アンダインをいじめやがったくそカスどもをどんな刑に処すのか楽しみです!(ドス黒い笑み) (2020年3月12日 15時) (レス) id: cfc30d1018 (このIDを非表示/違反報告)
闇鍋ソース(プロフ) - まう (元ヒロアカ好き)さん» コメントありがとうございます!頑張ります! (2019年5月14日 15時) (レス) id: a314e0ab78 (このIDを非表示/違反報告)
まう (元ヒロアカ好き)(プロフ) - 続きめっちゃ楽しみにしてます!!!!!!更新頑張ってくださいです!!!!!! (2019年5月14日 10時) (レス) id: 36ed8bcda8 (このIDを非表示/違反報告)
闇鍋ソース(プロフ) - ウルフォックスさん» はい!ありがとうございます?怯えたあの公式絵、ピオネールからつなぎ、そしてあのバトルボディと余裕!いったい何があったんだ社会の波怖ぇって感じです (2019年5月5日 23時) (レス) id: a314e0ab78 (このIDを非表示/違反報告)
ウルフォックス - 更新頑張って下さい!ヽ(・∀・)ノ AUに関してはそこまで詳しい知識は無いんですけど、ワイン様って今と昔で大分イメージが違うんですね〜。勉強になります! (2019年5月5日 22時) (レス) id: 7504809da4 (このIDを非表示/違反報告)
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