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鬼が二十三匹 ページ24

「松陽…」



「おや、どうしたんですか?」



生徒が皆帰ったのを見計らって昼間あった出来事を松陽にいう



「それで心配してるんですか?」



その問いにコクッと小さく頷くと松陽はふふと笑い、私の頭を撫でた



「大丈夫ですよ」



「でも…」



やっぱりちょっと心配…と告げると松陽は少し眉を下げて



「私の事を信用してないんですか?」



「え!い、いやいやいや!!!松陽の事は信用してるよ?!な、な、長い付き合いだし…その…えと…」



慌てて否定しようとするが結局まともに否定できず恥ずかしくなり俯く



「ふふ
なら大丈夫ですよ
Aが応援してくれてたら何でも出来ますから」



「えぇ〜…それは流石に無理でしょ〜」



「いいえ、言ったじゃないですか
今ならなんでも出来る気がするって



あの時組織を抜けるなんてことだってできたんですから
国家転覆だろうが何でも出来ますよ」



「やめて?転覆しないで?」



そういう私はいつの間にか口角が上がっていた



楽しい



「A」



ふとそう名前を呼ばれる



「ん?」



「私、迷ってたんです」



「え?」



「私がこれを言ったらもう後戻りはできません



君に嫌われるかもしれない
君が離れるかもしれないって」



「松陽、前も言ったけど私は」



「でも一緒にいたいんです」



「え?」



「A



この先、何があるか分かりません
今はいい方向に進んでいますがきっとこの先なにか大変なことがあるでしょう



それでも私は君を守ります
絶対に、この命に代えても」



「・・・!」



松陽が私の手を握る



「A、私のお嫁さんになってくれませんか」



「もちろん断ったからと言って家から追い出すなんて真似はしません」



真っ直ぐこちらを見つめる



思わずふっと笑う



「お付き合いを飛ばしてお嫁さん?」



「あっそうでした!」



思わずそういう松陽



「全くかっこよかったのにもったいない」



恥ずかしそうに笑う松陽



「松陽」



「?」



「謹んでお受け致します」



笑顔で手を握り返した

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作者名:ヘアリー | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/HAK/  
作成日時:2019年2月22日 21時

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