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鬼が一匹 ページ2

起きて窓を開けて掃除して本を読んで絵を描いて……



いつも通りの時間が過ぎていく



今日は、何をしよう。



夕方になって一息ついた時、やっとそんなことが頭によぎった



母上がくれた髪飾りを付けながら窓の外を見る



陽はもう沈みかけている。いっそのこと寝てしまおうか。



それとももう少し烏達とお話でもしようか



そう思い窓を開け、外を見てみるといつも来ているはずの烏が居ない。



しばらく経っても姿どころか音も聞こえない



仕方ない。もう寝よう



そう思い窓を閉めようとすると外からガサガサっと音がした



烏…?



なんだ。来てたんだ。なら折角だし話してから寝よう



「いつもより遅かった...ッ!」



だが近付いてくる度に分かる。



烏じゃない。



あれは…



「人間…」



そう理解した途端体が動かなくなった



ザッザッと近付いてくる人間達



逃げないと…そう思うが動かない



あぁ。もう駄目だ。



そう思うと共に母から貰った髪飾りがチャリンと音を鳴らす



その瞬間わたしは外へ駆け出す



【「絶対に外に出たらダメよ」



「どうして?」



「あなたは少し変わっているからきっといじめられてしまうわ」



「いじめられる・・・?私、何か悪い子?」



「いいえ
あなたはいい子よとってもね
でも人は弱いから自分と違う人を受け入れられないのよ」】



虐められるとお母さんは言っていたけれど



私は知っている



人間とはどれだけ無惨な生き物か



生き物を殺し



同族を殺し



私の母を殺した



「逃げないと・・・!」



ふっと後ろを見ようと振り返ったところで私の視界は暗転した

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作者名:ヘアリー | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/HAK/  
作成日時:2019年2月22日 21時

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