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鬼が三十六匹 ページ37

それからというものの酷いものだった



牢から出たは良いものの何故だか虚の部屋に行かされた挙げ句そこから1歩もでれない



だが私に対しては優しいのだ



とても愛おしそうに松陽のようにこちらを見てくる



この人は悪い人?どっちなの?



そんな気が狂いそうな日々を送る



だが悲しい事にそれを完全に拒絶できない私も居る



松陽を拒絶するのが怖いのか
それとも私は松陽だけでなくこの人の存在を愛しているのか



考えても考えても答えは出ない



「では、1週間、仕事に行ってますからちゃんと良い子で待ってて下さいね」



そういうと松陽は顔を近づけてくる



私は思わず下を向いてしまう



「...全く、ご機嫌ななめのようですね」



バタン



ガチャ



鍵をかける音が響く



取り敢えず、出なければ



この機会を逃せば二ヶ月はチャンスは巡ってこないだろう



後々のことを考えると少し怖くはあるがそんなこと考えている場合ではない



どうすればいいのかなんて分からない



でも私にはあの子達がいる



銀時たちの姿を思い出す



あの子が私達の宝



そうよね、松陽



とりあえず出なければ



まずは鍵を開けようと鍵を探してみるはやはり相手は虚



そんな部屋の中に鍵を置き忘れるなんてドジはしないようだ

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作者名:ヘアリー | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/HAK/  
作成日時:2019年2月22日 21時

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