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『ねぇ！A！聞いてる？』
「あ、ごめん、何？」
『眠いの？大丈夫？』
「違うよ、グクに会えたし、楽しくて、幸せだなぁって考えてた」
『何？まだ旅終わりじゃないでしょ？』
「うん、まだ5日も残ってるw」
『でしょ？お別れの挨拶みたいなのやめてw』
「うん、わかったwで？なんだっけ？」
『明日、アイランドトリップ行こうよって言ったの！』
「うん！行きたい〜！ひとりでも行こうと思ってたけど、グクと一緒なら絶対楽しい！」
『じゃあ決まりね。申し込むよ。』
朝の集合が早いことがわかり、まだ早い時間だけど帰ることにした。
来た道をまた歩いて帰る。
繁華街を少し離れると、海沿いの道は街灯も少なく暗い。
グクが急に手を繋いできた。
「グク？」
『暗いから…転ばないように…』
「うん、ありがと。」
私はグクの指の間に指を絡めて握り直す。
ドキドキしてる…
グクはどうなんだろう…
暗くて表情はよく見えない。
お互い無口になったままゆっくり歩いてホテルに着いた。
グクは今日も部屋の前まで送ってくれる。
「帰りはあっという間についちゃったね」
『うん、行きはだいぶ時間かかったのにw』
「今日は早く寝よう」
『寝坊しちゃダメだよ』
「グクの方が心配！」
『僕は早起きだってできるよ〜』
なんとなく離れたくなくて、手を繋いだまま部屋の前のベンチでおしゃべりする。
グクも同じ気持ちならいいのに…
「グク…じゃあ部屋に戻るね。おやすみ。」
私はグクのほっぺにチュっとキスをして立ち上がった。
『あ…うん…おやすみ』
びっくりした顔のままグクは立ち上がり、手振って歩き出す。
「絶対寝坊しないでね」
『Aもだよw』
最後は笑顔になって帰っていった。
思わずキスしちゃったけど…大丈夫かな…
でも挨拶だと思ってくれるよね？
明日も楽しみだな…
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作者名：ゆん | 作成日時：2022年12月4日 0時
