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翌朝、早起きして準備していると、部屋のチャイムが鳴る。ドアを開けると、ニコニコのグクが立っていた。
『おはよー!楽しみ過ぎて、早起きしすぎたw』
「ふふ…おはよ。私ももう出られるよ。ちょっと待ってて」
良かった…昨日のほっぺにチューは、あまり気にしてなさそう…ちょっと残念だけど…気まずくなるよりはいい。
迎えの車で海まで行き、ボートに乗り込む。
「グクは泳げるの?」
『うん、普通。スポーツは大体できる』
「あー、そんな感じするw」
『Aは?』
「まぁ、死なない程度には泳げるw」
『あー、そんな感じするw』
「ちょっと!www」
30分程ボートに乗ると、無人島に到着した。
ランチの時間まで自由時間だ。
グクと私は、アクティビティを楽しんだ。
ランチタイムになると、少し曇ってきて、濡れたラッシュガードが冷えて寒い。私達はラッシュガードを脱いで乾かすことにした。
「食べ終わるまでに乾くかなぁ?」
『火の近くに干しておけば乾くんじゃない?』
BBQを楽しんでいるうちに、また日がさしてくる。
「やば、日焼けしちゃう」
私は慌てて日焼け止めを塗る。
「グクも塗った方がいいんじゃない?」
『塗る〜。日焼けしすぎると怒られるw』
2人でせっせと日焼け止めを塗った。
「グク、背中塗ってあげようか?」
『うん!ありがとう』
グクの広い背中にドキドキする…
抱きつきたい衝動を必死で抑える。
「グク、私の背中も塗ってくれる?」
『うん…いいよ…』
私は後ろ髪を持ち上げて、グクに背中を向けた。
遠慮がちに触るグクの手がくすぐったい。
「ふふふ…ねぇくすぐったいwもっとしっかり触っていいよ。」
『どのくらいの力で触ったらいいかわかんないよ…』
そう言って、グクの手が脇腹のあたりを掠める。
「んっ!…ねぇ、わざとやってる?くすぐったい…」
振り返ってグクを見上げると、グクはぷいっと横を向いた。
『もうやらない。Aは自分でやって。』
「ごめん〜、ホントにくすぐったかったの。怒らないで?」
『怒ってないけど!もう塗らないよ!』
「わかったからw怒らないで?」
少し経ってもまだ不機嫌そうなグクを散歩に誘う。
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作者名:ゆん | 作成日時:2022年12月4日 0時