「お前おらな成り立つかい」 ページ7
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「春高は優勝や。な、A」
『うん。でもうちマネージャーやから頑張ってしか言われへん』
「アホか。お前おらなチーム成り立つかい」
「
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・
侑と治に挟まれて歩く帰り道。
この三人で歩けば、普段大人しくて
口数の少ない治とAも必然的に話すことになる。
ゲームセンターを通り過ぎると思い出すのは
つい最近三人で撮ったプリクラ。
双子は女子に囲まれるし、Aは男子に
絡まれるしであの時は本当に大変だった。
「せや、A応援団のオッチャンらにめっちゃ絡まれてへんかった?インハイ1日目試合前の時」
侑はパッと思い出したようにAに問いかける。
治も心当たりがあるらしく、あーと相槌を打つ。
『えー……あ、頼むでって言われた』
「ふーん。ほなええわ。うちの応援団容赦無いから何言われとんか気になっとってん」
「この前の先輩のブーイングもヤバかったしな」
稲荷崎の応援は頼もしい。
全国慣れした応援団と演奏に纏まりがあって
選手の背中を押し、鼓舞するのは間違いないだろう。…しかし、
『あー……”ボール出し係は要らんねん”のやつ?』
「うん」
安全を確保する様なつまらないプレーを
した場合、応援団は声援をブーイングに変え
一瞬にして味方ではなくなる。
しかしそれは
侑や治にとって然程気にすることではない。
「それでこそ強豪やろ」
侑はそう言う。治もそれを肯定する様に
ただまっすぐ先を見ていた。
「あとは優秀なマネージャーおったら勝てるわ」
「マネージャーで思い出したけど、うちのクラスの女子二人、マネージャー希望で監督んとこ話ししに行く言うてたわ」
『そうなんや』
「はぁ?要らんねん!止めろや!」
「なんで俺が止めなあかんねん」
「治お前A以外必要や思てんのか?だいたい全然使えへんのようさんおるやん。使えへんやつ増えるだけやんけ!」
「(んなこと分かっとるし…)必要なわけあるかい」
『アイス買ってくる』
「「聞けや!!」」
同じ顔がAを睨む。
それでもアイスを買いに走ったAを
追わずにはいられなかった。
余談
「治おごってや!」
「嫌や」
『嫌や!』
「なんでお前も断んねん!!」
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湯たんぽ - ほのぼのと自分のペースでがんばって下さい!ファイト(^○^) (2017年12月8日 17時) (レス) id: e17635b3c6 (このIDを非表示/違反報告)
オボエル(プロフ) - 湯たんぽさん» ありがとうございます^ - ^! (2017年11月6日 13時) (レス) id: 39e3fe5643 (このIDを非表示/違反報告)
オボエル(プロフ) - 如月さん» ありがとうございます^^新作も是非^^ (2017年11月6日 13時) (レス) id: 39e3fe5643 (このIDを非表示/違反報告)
湯たんぽ - この作品大好きです!応援してます⊂((・⊥・))⊃ (2017年11月6日 0時) (レス) id: e17635b3c6 (このIDを非表示/違反報告)
如月 - すごくほのぼのしてて可愛らしい作品ですね!宮兄弟大好きなのでこの作品に出会えて嬉しいです! (2017年10月26日 0時) (レス) id: 6d239d888e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:オボエル(風間さんα) | 作成日時:2017年10月8日 18時