学校中が敵になった話【PART2】 ページ26
その後、俺は先生に呼び出された。
俺は先生に事情を話した。
すると、先生はこんなことを言ったのだ。
先生「たけし君に、給食当番はさせられない。」
ショックだった。
俺は汚くないのに。そう思ったけれど、俺は表情を変えずに、
たけし「分かりました。」
そう言った。
そのまま、俺はトイレで泣いた。
運動会が近付いてきたので、50m走のタイムを測ることになった。
俺は、出席番号順で、必然的にクラスで一番早い奴と走ることになった。
クラスの皆が、ニヤニヤしながら此方を見ているのが分かった。
結果、俺はクラスだけでなく、学年でも、一番足が速かった。
クラスの連中は、それが気に入らなかったみたいだった。
男子「放射能の影響で足が速くなったんじゃね?」
そう言っているのが聞こえた。
何を言っているんだコイツは。俺は思わず、笑ってしまった。
男子「何笑ってんだよ。」
男子にそう詰め寄られたが、調子に乗った俺は、こう言い返したのだ。
たけし「俺より足が速くなりたかったら放射能浴びてくれば良いじゃんw」
クラスの奴等は何も言い返してこなかった。代わりに、俺を殴った。
流石に俺もキレてしまった。
その場に居た四人のうち、三人をボコボコにしてしまったのだ。
もう一人は逃げて、先生を連れてきた。
先生は、馬乗りになって男子の一人を殴っている俺を、押さえ付け、怒った。
先生「何考えてるの!?」
たけし「先生も聞いてたでしょ?コイツら、俺を放射能呼ばわりしてるんですよ?」
すると、先生はとんでもないことを言ったのだ。
先生「何も言い返さないからこの子達も調子に乗るんでしょ?この子達も悪いけど、たけし君にも責任はあるよ?」
親が、先生に呼ばれて学校に来た。
先生「クラスの男子に、足が速いのをからかわれて殴ってしまったそうです。」
俺は耳を疑った。重要な、「放射能」のあだ名が、先生の口から一言も出なかったのだ。
親は、一応庇ってくれた。
親「そんなことで怒るような子では無いんですけど・・・」
先生「色んな事が重なって、不安定な時期なんでしょう。」
先生はそう言った。
親「そうですか。」
親は、その事をあっさり納得してしまい、クラスの男子と、その親に頭を下げた。
親「あんたも謝んな。」
そう言われ、俺も頭を下げられた。
男子の親に嫌味を言われたが、その日はそのまま帰らされた。
親は、俺を叱らなかったが、何も聞いてこなかった。
それが、逆に辛かった。
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