俺の大切な日常 (ページ8)

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サプライズは恋敵！？ページ8

貴「……」

仕事を終え、日本に帰国した私は、昨日、零から【安室名義の家で待っていてくれ】とラインが入っていたため安室名義の家に向かった。合鍵を使って中に入ると目の前にめっちゃ威嚇をしてくる犬がいた。

貴(犬を飼い始めたのか？？？)

深い溜息を一回して、彼の家に上がろうとすると威嚇していた犬が飛びかかってきた。もちろん、かわしたけど。

貴(全く、仕事で疲れているというのに)

威嚇する犬を無視して私はテーブルの上で零から頼まれていた情報をまとめる。

＿＿＿＿数時間後

PCとにらめっこをしていたら、突然何者から抱きしめられた。この温度。匂い。抱きしめ方から見なくてもわかる。

貴「おかえり。零」

降「ただいま。おかえりA」

貴「ただいま」

彼の腕の中を回り、彼の方をみる。お互いに見つめ合い、１か月という短いようで長かった時間を埋まるかのように抱きしめ合う。しばらくしてお互い離れた時にまとめた情報が入ったUSBを彼に渡す。

降「ありがとう」

貴「いいえ。それにしても零、ペットを飼い始めたの？」

今も尚、私に疑いの目を向けてくる犬のほうを見ながら話す。すると、零は笑いながら飼う経緯を説明してくれた。名前はどうやら【ハロ】らしい。

降「ハロ、僕の大切な人だよ。名前はAだよ。」

明るくワンと吠えるけど顔は私の方をみてめっちゃ睨んでる。正直可愛くない。その後、零がハロを撫でるとめちゃくちゃどや顔でこちらを見てくる。

貴(……なんかものすごくイライラする)

頭にきた私は、零の隣に座り、彼に寄りかかる。そしたら、犬を撫ぜるのをやめて私の頭をポンポンとしてくれる。どや顔でハロをみればとても悔しそうな顔していた。

貴(勝った)

私は優越感を抱きながら彼に甘える。そんなバッチバチの2人に気付きながらも嫉妬して積極的に甘えてくるAが嬉しくて気付かないふりをする降谷零であった。